「コラボレーション」
ヨン家の嫁
おまけの小話
皆様、こんにちは。
ストーリー展開上、特に必要とは思われませんが・・・
妄想が湧きあがったので文字に起こしてみました。
お時間ありますれば、お付き合いくださいませ。
_______
あのヒトは今・・・
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ノックの音がした。
僕は書類から目を離さないまま、はい?と返事をする。
失礼します、とノックの主がドアを開けて中に入って来た。
げっ!!ユウチーム長。・・・正直、このヒトとは関わりたくない。
社長に、ユウチーム長は社長の直属にして下さい、と申し入れたら、何故だ?と眉をひそめられた。
有能過ぎて僕の手に余ります、と言ったら、一瞬の沈黙の後、ふん、と鼻で笑われた。
「ユウチーム長一人御し得ないで、何が次期社長だ。」
一蹴されて終わってしまった。
彼女の灰汁の強さは社長も承知しているらしく、次期社長として修行を命じられてしまったわけである。
社長職に興味はない、と言ったところで、今更、逃れられることでもないのはよく分かっていた。
「何ですか?」
僕は平静を装いながら、やはり書類を捲る手は止めないまま、そう声を掛けた。
ユウチーム長はツカツカと僕の方へ歩み寄って来て、デスクの目の前に立つ。
「ベルスの件です。」
僕はユウチーム長を見上げた。
「ヨン本部長の大叔母であり、ピョ社長の夫人となられるヨン・ソリさんが、足繁くベルスに通っておられます。」
『ベルス』と、と言うか、ベルスの専属デザイナーである『ジョイ・ルー』と契約がしたくてユウチーム長は動いていた。
そして、大叔母様が『ジョイ・ルー』を気に入っていることは、社長も僕も知るところだ。
「何か、問題でも?」
「先方も『ホーム&ショッピング』の創業家の方だとご存知なのでは?」
「それで?」
「それで、って!本部長!利用しない手はないじゃないですか!」
利用って・・・何を、どういう風に?
僕が怪訝な顔をしたのを見て、ユウチーム長は溜息を吐いた。
「我が社の社長夫人がご贔屓にしてるんですよ!こちらの言うことも聞いてもらいましょう!」
「ユウチーム長。大叔母が個人でする買い物なんて、ベルスの売上全体から見たら、微々たるモノでしょう?
仮に、大叔母がベルスで買い物をしない、と宣言したところでベルスにとって脅威になるとは思えない。
それで言うことを聞いてくれるなら、誰も苦労はしないでしょう。」
「そうではなくて!・・・ベルスの服地の仕入れ先に手を廻して卸させないようにするとか、取引銀行に手を廻して資金を枯渇させるとか、窮地に陥ったベルスを社長夫人の縁で救った格好にすれば・・・」
バン!!
わざと大きな音を立ててデスクに両手を付いた。
風圧で、書類がはらはらと舞い落ちる。
ユウチーム長はびくっと肩を震わせた。
僕はそのままゆっくりと立ち上がる。ユウチーム長が僕を見上げる格好になった。
落ちている書類を拾い上げ、手の中でトントンと端を揃える。
何事もなかったようにデスクに書類の束を置いて、僕はユウチーム長を見た。
「ユウチーム長。そんなやり方では信頼関係を築くことができない。・・・それが分からない貴女ではないはずだ。」
そういうやり方は、社長も僕も趣味じゃない。
だいたい、そんなやり方でウチに従わせたとして、いい仕事をしてもらえるとも思えない。
「今のは、聞かなかったことにしておきます。・・・もう、仕事に戻って。」
有無を言わさぬ僕の雰囲気に気圧されたのか、ユウチーム長は、失礼します、と言って踵を返した。
あれも会社を思っての発言なのだろうか・・・。
有能で美人で、灰汁の強いユウチーム長。
社長は、あのヒトを御し得るから社長になったのだろうか?・・・納得いかない、よ。
はあぁぁ、パッカに会いたいな。
僕は溜息を吐いた。
___________
チーム長と言えば、ほら、やっぱり・・・
そう言えば、キムチーム長というイケメンチーム長もいたはず・・・
彼は下の名前もあるのに、ユウチーム長、苗字だけなのに・・・
あ、今回、ユウチーム長はおとなしくしておいてもらう予定です。
とうてい私には御し得ませんからね。
ストーリー展開上、特に必要とは思われませんが・・・
妄想が湧きあがったので文字に起こしてみました。
お時間ありますれば、お付き合いくださいませ。

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あのヒトは今・・・
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ノックの音がした。
僕は書類から目を離さないまま、はい?と返事をする。
失礼します、とノックの主がドアを開けて中に入って来た。
げっ!!ユウチーム長。・・・正直、このヒトとは関わりたくない。
社長に、ユウチーム長は社長の直属にして下さい、と申し入れたら、何故だ?と眉をひそめられた。
有能過ぎて僕の手に余ります、と言ったら、一瞬の沈黙の後、ふん、と鼻で笑われた。
「ユウチーム長一人御し得ないで、何が次期社長だ。」
一蹴されて終わってしまった。
彼女の灰汁の強さは社長も承知しているらしく、次期社長として修行を命じられてしまったわけである。
社長職に興味はない、と言ったところで、今更、逃れられることでもないのはよく分かっていた。
「何ですか?」
僕は平静を装いながら、やはり書類を捲る手は止めないまま、そう声を掛けた。
ユウチーム長はツカツカと僕の方へ歩み寄って来て、デスクの目の前に立つ。
「ベルスの件です。」
僕はユウチーム長を見上げた。
「ヨン本部長の大叔母であり、ピョ社長の夫人となられるヨン・ソリさんが、足繁くベルスに通っておられます。」
『ベルス』と、と言うか、ベルスの専属デザイナーである『ジョイ・ルー』と契約がしたくてユウチーム長は動いていた。
そして、大叔母様が『ジョイ・ルー』を気に入っていることは、社長も僕も知るところだ。
「何か、問題でも?」
「先方も『ホーム&ショッピング』の創業家の方だとご存知なのでは?」
「それで?」
「それで、って!本部長!利用しない手はないじゃないですか!」
利用って・・・何を、どういう風に?
僕が怪訝な顔をしたのを見て、ユウチーム長は溜息を吐いた。
「我が社の社長夫人がご贔屓にしてるんですよ!こちらの言うことも聞いてもらいましょう!」
「ユウチーム長。大叔母が個人でする買い物なんて、ベルスの売上全体から見たら、微々たるモノでしょう?
仮に、大叔母がベルスで買い物をしない、と宣言したところでベルスにとって脅威になるとは思えない。
それで言うことを聞いてくれるなら、誰も苦労はしないでしょう。」
「そうではなくて!・・・ベルスの服地の仕入れ先に手を廻して卸させないようにするとか、取引銀行に手を廻して資金を枯渇させるとか、窮地に陥ったベルスを社長夫人の縁で救った格好にすれば・・・」
バン!!
わざと大きな音を立ててデスクに両手を付いた。
風圧で、書類がはらはらと舞い落ちる。
ユウチーム長はびくっと肩を震わせた。
僕はそのままゆっくりと立ち上がる。ユウチーム長が僕を見上げる格好になった。
落ちている書類を拾い上げ、手の中でトントンと端を揃える。
何事もなかったようにデスクに書類の束を置いて、僕はユウチーム長を見た。
「ユウチーム長。そんなやり方では信頼関係を築くことができない。・・・それが分からない貴女ではないはずだ。」
そういうやり方は、社長も僕も趣味じゃない。
だいたい、そんなやり方でウチに従わせたとして、いい仕事をしてもらえるとも思えない。
「今のは、聞かなかったことにしておきます。・・・もう、仕事に戻って。」
有無を言わさぬ僕の雰囲気に気圧されたのか、ユウチーム長は、失礼します、と言って踵を返した。
あれも会社を思っての発言なのだろうか・・・。
有能で美人で、灰汁の強いユウチーム長。
社長は、あのヒトを御し得るから社長になったのだろうか?・・・納得いかない、よ。
はあぁぁ、パッカに会いたいな。
僕は溜息を吐いた。
___________
チーム長と言えば、ほら、やっぱり・・・

そう言えば、キムチーム長というイケメンチーム長もいたはず・・・
彼は下の名前もあるのに、ユウチーム長、苗字だけなのに・・・
あ、今回、ユウチーム長はおとなしくしておいてもらう予定です。

とうてい私には御し得ませんからね。

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~ Comment ~
ひぃぃ~!!
ユウチーム長、まさかのベルス担当!
あの押しの強さを思い出して思わずひやりとしてしまいました!!
しかも恐ろしいこと言ってるし…止めてくれたヨン本部長、ナイスですww
交渉の席にはぜひ、ヨン本部長にお越しいただければと思います。
(さすがにユウチーム長にはミランもスヨンも太刀打ちできませーん(>_<)笑)
あの押しの強さを思い出して思わずひやりとしてしまいました!!
しかも恐ろしいこと言ってるし…止めてくれたヨン本部長、ナイスですww
交渉の席にはぜひ、ヨン本部長にお越しいただければと思います。
(さすがにユウチーム長にはミランもスヨンも太刀打ちできませーん(>_<)笑)
- #982 kaya
- URL
- 2015.10/12 23:13
- ▲EntryTop
Re: 好きだなぁ〜 阿波の局さま
阿波の局さま
> こういう小話。思わずニヤリとしてしまいますよね。
そうなんですよ。一緒にニヤリとして頂いてありがとうございます。w
> そうか…今回のお話には有能チーム長は登場されないんですね。ざんね〜ん。
> まあ、前回あれだけありちゃんさんを翻弄したのだから仕方ないか。うふ
はい。私だけならまだいいんですが、kayaさんまで巻き込んじゃいますから・・・。w
> こういう小話。思わずニヤリとしてしまいますよね。
そうなんですよ。一緒にニヤリとして頂いてありがとうございます。w
> そうか…今回のお話には有能チーム長は登場されないんですね。ざんね〜ん。
> まあ、前回あれだけありちゃんさんを翻弄したのだから仕方ないか。うふ
はい。私だけならまだいいんですが、kayaさんまで巻き込んじゃいますから・・・。w
Re: ひぃぃ~!! kayaさまへ
kayaさま
お子様方の具合はいかがですか?
kayaさん自身がお疲れなのでは?ゆっくりと妄想してくださいねぇ。ww
> ユウチーム長、まさかのベルス担当!
> あの押しの強さを思い出して思わずひやりとしてしまいました!!
> しかも恐ろしいこと言ってるし…止めてくれたヨン本部長、ナイスですww
もうね、「契約取りたくて動いてるプロジェクトチーム」と聞いて、ユウチーム長しか思い浮かばなかったです。w
彼女なら手段を択ばないかもぉ、なんて・・・∑(゚Д゚)
でも、テヨンも社長もそういうのは嫌いだと思うんですよね。ε-(´∀`; )
> 交渉の席にはぜひ、ヨン本部長にお越しいただければと思います。
で、テヨンの姿を見て、超びっくり!なわけですね?ww
お子様方の具合はいかがですか?
kayaさん自身がお疲れなのでは?ゆっくりと妄想してくださいねぇ。ww
> ユウチーム長、まさかのベルス担当!
> あの押しの強さを思い出して思わずひやりとしてしまいました!!
> しかも恐ろしいこと言ってるし…止めてくれたヨン本部長、ナイスですww
もうね、「契約取りたくて動いてるプロジェクトチーム」と聞いて、ユウチーム長しか思い浮かばなかったです。w
彼女なら手段を択ばないかもぉ、なんて・・・∑(゚Д゚)
でも、テヨンも社長もそういうのは嫌いだと思うんですよね。ε-(´∀`; )
> 交渉の席にはぜひ、ヨン本部長にお越しいただければと思います。
で、テヨンの姿を見て、超びっくり!なわけですね?ww
好きだなぁ〜
そうか…今回のお話には有能チーム長は登場されないんですね。ざんね〜ん。
まあ、前回あれだけありちゃんさんを翻弄したのだから仕方ないか。うふ