「長編(完結)」
贈り物
贈り物 5
開いたドアの向こうには、ここに居るはずのない人物が立っていた。
「・・・パッカ。」
目の前に、一番会いたかった恋人がいる。
パク・ハの頬は少し上気しているようだった。
芳しい香りを立ち上らせる花のようにそこに佇んでいる。
周りの空気も明るくなったように感じるのは、気のせいだろうか・・・。
テヨンは状況を飲み込めず、ぽかんとしていた。
「テヨンさん、入って。」
その言葉に従って条件反射的に足を踏み入れる。
彼の背後ではバタンとドアが閉まり、そのまま、ガチャリとオートロックが掛かる。
その音に、テヨンはハッと我に返った。
「どうして、君がいるの?お義母さんは?」
「え?・・・オンマは昨日の最終便で香港に帰ったのよ。
今夜、私がここに来ること、聞いたって言ってたわよね?」
テヨンは、大きく頭 を振った。
あんの、タヌキ親父!
口の中で社長に悪態をついてみるが、考えようによっては、これはサプライズプレゼントだと言える。
「テヨンさん、突っ立ってないで、中へどうぞ。」
靴を脱ぎ、部屋の中へ。
高級リゾートホテルの離れ の中は広々としていて、リビングのソファもゆったりと柔らかだった。
大きなガラス戸はテラスへと続き、プールも備わっている。
「テヨンさん、생일 축하해 .(誕生日おめでとう。)
母からテヨンさんに誕生日の贈り物だって、この部屋を。
・・・テヨンさんには、珍しくもないでしょうけど、って。」
パク・ハはそう言って、微笑んだ。
「昨日は買い物に連れ廻されてね。
てっきり、テヨンさんに何かを買うんだと思ってたら、私にドレスや靴を買うのよ。
そして、この部屋を予約して・・・。私が贈り物を受け取ったみたい。」
パク・ハは、確かに見たことのないロングドレスを纏っていた。
そのドレスは、可愛らしいベビーピンクで、胸元には大きなリボンがあしらわれている。
ともすれば子供っぽくなりそうだが、露わになった肩にかかる髪が艶めいて・・・。
大人の女性の可愛らしさが醸し出されていた。
テヨンにソファを勧める所作も、今日は艶やかに見えた。
彼の眼はパク・ハに釘付けになってしまっている。
テヨンは、ごくりと生唾を飲み込んだ。
まるで・・・
パッカ自身がラッピングされて、リボンがかけられているみたいだ。
隣に座るパク・ハのウエストのくびれに手をかけて、グッと引き寄せた。
そのまま唇を重ねる。
優しく唇を食んで、離したと思ったら、見つめ合ってもう一度。
今度は長めのキスだった。
「어머니 감사합니다 .(お母さん、ありがとうございます。)
박하 고맙다 .(パッカ、ありがとう。)
君に贈り物が贈られたんじゃないよ。
君自身が贈り物にされたみたいだね。
お義母さんは、僕にとって最高の贈り物を下さったってわけだ。」
テヨンの双眸に熱がこもり始める。
露わになっている肩に唇を充てた。
そのまま首筋に向かえば、パク・ハが身動ぐ。
髪の毛がはらりと揺れて、耳が露わになった。
パク・ハの耳朶に、羽を休める金色の蝶。
蝶・・・幸福の使い。
きらめくゴールドのピアスごと、彼女の耳を口に含む。
瞬間
彼女の口から甘い音が漏れた。
「・・・パッカ。ベッドルームは何処?」
テヨンの低く湿った声が、パク・ハの耳にかかる。
「・・・二階、よ。」
掠れた声でパク・ハが応じた。
「贈り物のリボンを、解きに行こう。」
テヨンはパク・ハを抱き上げ、胸元のリボンに口づけを落とした。
「・・・パッカ。」
目の前に、一番会いたかった恋人がいる。
パク・ハの頬は少し上気しているようだった。
芳しい香りを立ち上らせる花のようにそこに佇んでいる。
周りの空気も明るくなったように感じるのは、気のせいだろうか・・・。
テヨンは状況を飲み込めず、ぽかんとしていた。
「テヨンさん、入って。」
その言葉に従って条件反射的に足を踏み入れる。
彼の背後ではバタンとドアが閉まり、そのまま、ガチャリとオートロックが掛かる。
その音に、テヨンはハッと我に返った。
「どうして、君がいるの?お義母さんは?」
「え?・・・オンマは昨日の最終便で香港に帰ったのよ。
今夜、私がここに来ること、聞いたって言ってたわよね?」
テヨンは、大きく
あんの、タヌキ親父!
口の中で社長に悪態をついてみるが、考えようによっては、これはサプライズプレゼントだと言える。
「テヨンさん、突っ立ってないで、中へどうぞ。」
靴を脱ぎ、部屋の中へ。
高級リゾートホテルの
大きなガラス戸はテラスへと続き、プールも備わっている。
「テヨンさん、
母からテヨンさんに誕生日の贈り物だって、この部屋を。
・・・テヨンさんには、珍しくもないでしょうけど、って。」
パク・ハはそう言って、微笑んだ。
「昨日は買い物に連れ廻されてね。
てっきり、テヨンさんに何かを買うんだと思ってたら、私にドレスや靴を買うのよ。
そして、この部屋を予約して・・・。私が贈り物を受け取ったみたい。」
パク・ハは、確かに見たことのないロングドレスを纏っていた。
そのドレスは、可愛らしいベビーピンクで、胸元には大きなリボンがあしらわれている。
ともすれば子供っぽくなりそうだが、露わになった肩にかかる髪が艶めいて・・・。
大人の女性の可愛らしさが醸し出されていた。
テヨンにソファを勧める所作も、今日は艶やかに見えた。
彼の眼はパク・ハに釘付けになってしまっている。
テヨンは、ごくりと生唾を飲み込んだ。
まるで・・・
パッカ自身がラッピングされて、リボンがかけられているみたいだ。
隣に座るパク・ハのウエストのくびれに手をかけて、グッと引き寄せた。
そのまま唇を重ねる。
優しく唇を食んで、離したと思ったら、見つめ合ってもう一度。
今度は長めのキスだった。
「
君に贈り物が贈られたんじゃないよ。
君自身が贈り物にされたみたいだね。
お義母さんは、僕にとって最高の贈り物を下さったってわけだ。」
テヨンの双眸に熱がこもり始める。
露わになっている肩に唇を充てた。
そのまま首筋に向かえば、パク・ハが身動ぐ。
髪の毛がはらりと揺れて、耳が露わになった。
パク・ハの耳朶に、羽を休める金色の蝶。
蝶・・・幸福の使い。
きらめくゴールドのピアスごと、彼女の耳を口に含む。
瞬間
彼女の口から甘い音が漏れた。
「・・・パッカ。ベッドルームは何処?」
テヨンの低く湿った声が、パク・ハの耳にかかる。
「・・・二階、よ。」
掠れた声でパク・ハが応じた。
「贈り物のリボンを、解きに行こう。」
テヨンはパク・ハを抱き上げ、胸元のリボンに口づけを落とした。
~ Comment ~
Re: やすべぇ様へ
やすべぇ様
> 何回目とは隠しておきたいのですが、私の誕生日です。
おおぅ!それはおめでとうございます!
何回目でもやはりお祝いはしてもらいましょう!
というわけで、
1日遅れではありますが、私から歌の贈り物を。
♫ センイルチュッカ ハンニダ~
センイルチュッカ ハンニダ~
サァランハァヌン やすべぇッシ~
センイルチュッカ ハンニダ~
お誕生日、おめでとうございます!!
> 何回目とは隠しておきたいのですが、私の誕生日です。
おおぅ!それはおめでとうございます!
何回目でもやはりお祝いはしてもらいましょう!
というわけで、
1日遅れではありますが、私から歌の贈り物を。
♫ センイルチュッカ ハンニダ~
センイルチュッカ ハンニダ~
サァランハァヌン やすべぇッシ~
センイルチュッカ ハンニダ~
お誕生日、おめでとうございます!!
Re: て*****様へ
て*****さま
お久しぶりです!
チャン会長、こんな感じの人だろうか?とか思いつつ・・・
ま、いっか、って。(苦笑)
いつだって一緒に居たい二人でしょうが、誕生日は、やはり特別ですよねぇ。
いつもながら、楽しんでくださってありがとうございます。
お久しぶりです!
チャン会長、こんな感じの人だろうか?とか思いつつ・・・
ま、いっか、って。(苦笑)
いつだって一緒に居たい二人でしょうが、誕生日は、やはり特別ですよねぇ。
いつもながら、楽しんでくださってありがとうございます。
6月8日はー
素敵なプレゼント、ありがとうございます!
このあとのお話の続きに、食いついてます!