「短編集」
読みきり
ここにいる
ふと夜中に目が覚めた。
隣にはパッカの背中。
ちぇっ
何だよ。僕に背中向けて寝てんの?
パッカの肩に触れたら、・・・震えてる?
「パッカ?どうかした?」
彼女は何も言わず枕に顔を埋めた。
僕はがばりと上体を起こす。
「・・・パッカ?」
枕に顔を埋めたまま、声もなく泣いている。
「どうしたの?なんで泣いてるの?」
「・・・嫌な夢、見た。」
「どんな?」
「テヨンさんが、居なくなっ・・・ちゃった。」
僕はパッカの頭を包み込むようにして、自らの胸に押し当てた。
「いるよ。ここにいる。」
「・・・うん。」
「泣かなくていい。」
パッカの髪に口づける。
頭を抱え込んだまま
胸に抱き寄せたまま
ぎゅうっと腕に力を込める。
彼女の髪を撫でながら、しばらくじっとしていた。
ぷはぁっと大きく息を吐いて、パッカが僕を見上げる。
「テヨンさん、ちょっと、苦しい。」
そう言って、にっと笑った。
目尻に涙が残っている。
その涙を吸い取って、唇を合わせた。
パッカの吐息を奪う。
・・・ん・・・ふうっ・・・
酸素を求めてパッカが喘いだ。
僕は唇を合わせたまま、彼女の口腔に息を吹き込んだ。
パッカは一瞬目を大きく見開いて、僕の口づけに応えようとする。
何処にも行きはしない。
僕はここにいる。
君の傍に居るよ。
いつの間にか、彼女の身体からくたりと力が抜けていた。
すーすーと穏やかな寝息が聞こえる。
僕はパッカを抱き直す。
形の良い頭を、大切に、大切に抱き込んで、僕も目を瞑った。
できることなら、同じ夢を見れると、いいね。
居なくなるなんて、そんなこと、あるはずがない。
夢の中でも、僕達は・・・
一緒に居よう。
隣にはパッカの背中。
ちぇっ
何だよ。僕に背中向けて寝てんの?
パッカの肩に触れたら、・・・震えてる?
「パッカ?どうかした?」
彼女は何も言わず枕に顔を埋めた。
僕はがばりと上体を起こす。
「・・・パッカ?」
枕に顔を埋めたまま、声もなく泣いている。
「どうしたの?なんで泣いてるの?」
「・・・嫌な夢、見た。」
「どんな?」
「テヨンさんが、居なくなっ・・・ちゃった。」
僕はパッカの頭を包み込むようにして、自らの胸に押し当てた。
「いるよ。ここにいる。」
「・・・うん。」
「泣かなくていい。」
パッカの髪に口づける。
頭を抱え込んだまま
胸に抱き寄せたまま
ぎゅうっと腕に力を込める。
彼女の髪を撫でながら、しばらくじっとしていた。
ぷはぁっと大きく息を吐いて、パッカが僕を見上げる。
「テヨンさん、ちょっと、苦しい。」
そう言って、にっと笑った。
目尻に涙が残っている。
その涙を吸い取って、唇を合わせた。
パッカの吐息を奪う。
・・・ん・・・ふうっ・・・
酸素を求めてパッカが喘いだ。
僕は唇を合わせたまま、彼女の口腔に息を吹き込んだ。
パッカは一瞬目を大きく見開いて、僕の口づけに応えようとする。
何処にも行きはしない。
僕はここにいる。
君の傍に居るよ。
いつの間にか、彼女の身体からくたりと力が抜けていた。
すーすーと穏やかな寝息が聞こえる。
僕はパッカを抱き直す。
形の良い頭を、大切に、大切に抱き込んで、僕も目を瞑った。
できることなら、同じ夢を見れると、いいね。
居なくなるなんて、そんなこと、あるはずがない。
夢の中でも、僕達は・・・
一緒に居よう。
~ Comment ~
Re: やすべぇ様へ
やすべぇ様
> 十分に、気持ちが伝わって、涙を流す人の多いことと
> 思います。
想いを受け取ってくださってありがとうございます。
> 気持ちの優しさもさることながら、上手い
> 作家だなぁ~と、改めて思いました。ありがとう!
いえいえ、そんな。褒めすぎです。(*/▽\*)
でも、嬉しいです。こちらこそありがとうございます。
> 十分に、気持ちが伝わって、涙を流す人の多いことと
> 思います。
想いを受け取ってくださってありがとうございます。
> 気持ちの優しさもさることながら、上手い
> 作家だなぁ~と、改めて思いました。ありがとう!
いえいえ、そんな。褒めすぎです。(*/▽\*)
でも、嬉しいです。こちらこそありがとうございます。
Re: か****様へ
か****さま
はいぃ。テヨンの愛は深いですよ。♡
パッカの愛も深いのです!!(パッカはすべての読者様だ!!!)
イビキ・・・分かります。私も同じ悩み抱えてますよ。(苦笑)
にんにくは大丈夫だけど・・・。
楽しみにしてるって言ったから、気を遣わせたんですね。
隙間時間に読んで、余裕あるときにコメ下さいませ。<m(__)m>
はいぃ。テヨンの愛は深いですよ。♡
パッカの愛も深いのです!!(パッカはすべての読者様だ!!!)
イビキ・・・分かります。私も同じ悩み抱えてますよ。(苦笑)
にんにくは大丈夫だけど・・・。
楽しみにしてるって言ったから、気を遣わせたんですね。
隙間時間に読んで、余裕あるときにコメ下さいませ。<m(__)m>
Re: ま***様へ
ま***さま
今までそこにいた人が、突然どこかに行ってしまう。
こんなつらく悲しいことはありません。
そうならないように、抱きしめて、寄り添っていたいのです。
今までそこにいた人が、突然どこかに行ってしまう。
こんなつらく悲しいことはありません。
そうならないように、抱きしめて、寄り添っていたいのです。
このお話でー
思います。気持ちの優しさもさることながら、上手い
作家だなぁ~と、改めて思いました。ありがとう!