「短話シリーズ」
お宝映像
映っていないもの
パク・ハは今日も飽きずにその映像を見ている。
到着の遅れていた俳優の代わりに、テヨンが演じたCMの映像。
すっかりパク・ハの宝物だ。
この笑顔が堪らないのよね~。
屋根部屋のリビング、壁一面の大画面に映し出されるテヨンの笑顔。
多くの女性を虜にすることだろう。
商品の売り上げも倍増に違いない。
が、しかし
これは没になった映像なのだ。
テヨン自身が放映されることを望まなかったし、揉め事の種になるのは間違いなかったから当然の判断だったと言える。
パク・ハもまた、そのことに安堵していた。
テヨンさんは私のモノなんだから!
普段、口にはしないけれど、強く胸に在る想い。
「ただいまぁ。」
テヨンが帰宅した。
パク・ハはあわててテレビのスイッチを切る。
「・・・何、慌ててんの?」
「べ、別に慌ててなんか、ないよ。」
「嘘。慌てて消したじゃないか。それに、にやけてた。」
「・・・・。」
「僕にも見せてよ。・・・もしかして
エッチな映像、見てたの?」
「ばかっ!あんぽんたん!!」
パク・ハは真っ赤になって叫んだ。
「別にいいんだよ。エッチなの見ても。」
テヨンはにやにやと意地悪な笑みを浮かべている。
パク・ハはその場でふるふると震えていた。
テヨンはパク・ハの手からテレビのリモコンを奪い取ろうとし、彼女は抵抗を試みたが、やはり彼には敵わなかった。
テレビのスイッチが入れられた。
パク・ハは画面の前に立ちはだかって、映し出されるそれを隠そうとする。
「パッカ。・・・これ。」
パク・ハは諦めてうなだれた。
「どうして、これがここにあるの?・・・って言うか、これ、見てたの?」
パク・ハはこくりと頷いた。
「・・・だって、素敵なんだもの。」
テヨンはパク・ハを引き寄せ抱きしめる。
「実物がここにいるのに?」
「だから、よ。
この笑顔の人が、私の愛する人なんだなぁ、と思うと嬉しくて・・・。」
「君が望めば、いくらでも笑顔なんて見せてあげるのに。」
「それに・・・ちょっと優越感に浸ってたの。テレビに流れてるのは、全く同じ内容でも俳優さんでしょ?
・・・テヨンさんの方がはるかに素敵だし・・・それは私しか見れないから・・・。」
これにはテヨンもノックアウトである。
彼女を抱く腕に、力が入る。
「パッカ。そんなに僕のこと・・・好き?」
「・・・あんぽんたん。」
弱々しくパク・ハが言った。
「君が好きなのは、僕の笑顔だけ?」
何も答えないパク・ハの耳許に唇を寄せる。
「パッカ。愛してる。」
吐息を多めに、そう囁きかけた。
「声も、好きだろう?」
啄むようなキスをする。
「唇も好きだろう?」
やおら、着ていたシャツの胸元を肌蹴る。
ちらりと見えるテヨンの胸板に、パク・ハの視線は吸い寄せられた。
異性の素肌を見て興奮を誘われるのは、男性に限ったことではない。
まして、その手を取られて直接に触れさせられたのでは、熱も上がる、と言うものだ。
「僕の温もりも、鼓動も、好きだろう?」
テヨンの目には、扇情的な色が宿っている。
「パッカしか知らない僕がいるじゃないか。君が望むなら、総てを曝け出すのに。」
テヨンは、シャツを脱ぎ捨てた。
大画面には、テヨンの爽やかな笑顔が映し出されている。
吐息の多い湿った低い声も
意地悪に歪む唇も
悪戯に動く長い指先も
パク・ハが愛するテヨンの、それだ。
到着の遅れていた俳優の代わりに、テヨンが演じたCMの映像。
すっかりパク・ハの宝物だ。
この笑顔が堪らないのよね~。
屋根部屋のリビング、壁一面の大画面に映し出されるテヨンの笑顔。
多くの女性を虜にすることだろう。
商品の売り上げも倍増に違いない。
が、しかし
これは没になった映像なのだ。
テヨン自身が放映されることを望まなかったし、揉め事の種になるのは間違いなかったから当然の判断だったと言える。
パク・ハもまた、そのことに安堵していた。
テヨンさんは私のモノなんだから!
普段、口にはしないけれど、強く胸に在る想い。
「ただいまぁ。」
テヨンが帰宅した。
パク・ハはあわててテレビのスイッチを切る。
「・・・何、慌ててんの?」
「べ、別に慌ててなんか、ないよ。」
「嘘。慌てて消したじゃないか。それに、にやけてた。」
「・・・・。」
「僕にも見せてよ。・・・もしかして
エッチな映像、見てたの?」
「ばかっ!あんぽんたん!!」
パク・ハは真っ赤になって叫んだ。
「別にいいんだよ。エッチなの見ても。」
テヨンはにやにやと意地悪な笑みを浮かべている。
パク・ハはその場でふるふると震えていた。
テヨンはパク・ハの手からテレビのリモコンを奪い取ろうとし、彼女は抵抗を試みたが、やはり彼には敵わなかった。
テレビのスイッチが入れられた。
パク・ハは画面の前に立ちはだかって、映し出されるそれを隠そうとする。
「パッカ。・・・これ。」
パク・ハは諦めてうなだれた。
「どうして、これがここにあるの?・・・って言うか、これ、見てたの?」
パク・ハはこくりと頷いた。
「・・・だって、素敵なんだもの。」
テヨンはパク・ハを引き寄せ抱きしめる。
「実物がここにいるのに?」
「だから、よ。
この笑顔の人が、私の愛する人なんだなぁ、と思うと嬉しくて・・・。」
「君が望めば、いくらでも笑顔なんて見せてあげるのに。」
「それに・・・ちょっと優越感に浸ってたの。テレビに流れてるのは、全く同じ内容でも俳優さんでしょ?
・・・テヨンさんの方がはるかに素敵だし・・・それは私しか見れないから・・・。」
これにはテヨンもノックアウトである。
彼女を抱く腕に、力が入る。
「パッカ。そんなに僕のこと・・・好き?」
「・・・あんぽんたん。」
弱々しくパク・ハが言った。
「君が好きなのは、僕の笑顔だけ?」
何も答えないパク・ハの耳許に唇を寄せる。
「パッカ。愛してる。」
吐息を多めに、そう囁きかけた。
「声も、好きだろう?」
啄むようなキスをする。
「唇も好きだろう?」
やおら、着ていたシャツの胸元を肌蹴る。
ちらりと見えるテヨンの胸板に、パク・ハの視線は吸い寄せられた。
異性の素肌を見て興奮を誘われるのは、男性に限ったことではない。
まして、その手を取られて直接に触れさせられたのでは、熱も上がる、と言うものだ。
「僕の温もりも、鼓動も、好きだろう?」
テヨンの目には、扇情的な色が宿っている。
「パッカしか知らない僕がいるじゃないか。君が望むなら、総てを曝け出すのに。」
テヨンは、シャツを脱ぎ捨てた。
大画面には、テヨンの爽やかな笑顔が映し出されている。
吐息の多い湿った低い声も
意地悪に歪む唇も
悪戯に動く長い指先も
パク・ハが愛するテヨンの、それだ。
~ Comment ~
Re: p********53 様へ
p********53さま
こちらこそ、毎日のご訪問感謝であります。
ほんと、季節を問わず熱い二人で・・・暑い季節は勘弁してほしいかも。(笑)
とか言いつつ、これが暑気払いにもなってたりするんですけど。(笑)
こちらこそ、毎日のご訪問感謝であります。
ほんと、季節を問わず熱い二人で・・・暑い季節は勘弁してほしいかも。(笑)
とか言いつつ、これが暑気払いにもなってたりするんですけど。(笑)
Re: や***様へ
や***さま
そうでしょう、そうでしょう。♡
私も大好きでございます。
これ、多分、画面の中の自分にもやきもち妬いてるパターンでしょうか?
そう言う部分もあるのかなぁ、と思いつつ書いてましたが。(←書いてて分からんのかい!)
そうでしょう、そうでしょう。♡
私も大好きでございます。
これ、多分、画面の中の自分にもやきもち妬いてるパターンでしょうか?
そう言う部分もあるのかなぁ、と思いつつ書いてましたが。(←書いてて分からんのかい!)
Re: な*様へ
な*様
鬼リピ仲間、な*さん、私もひたすらリピしてますよん。♡
そうです、そうです、色々パク・ハが羨ましい。
壁一面の大画面て、テレビ、何インチやねん!と突っ込みつつ
(エッチビデオってそんな大画面で見るか?とテヨンにも突っ込みつつ(笑))
私はプロジェクターでホームシアターにして見たい!と願望を叫んでみます。(笑)
鬼リピ仲間、な*さん、私もひたすらリピしてますよん。♡
そうです、そうです、色々パク・ハが羨ましい。
壁一面の大画面て、テレビ、何インチやねん!と突っ込みつつ
(エッチビデオってそんな大画面で見るか?とテヨンにも突っ込みつつ(笑))
私はプロジェクターでホームシアターにして見たい!と願望を叫んでみます。(笑)
Re: ほ**様へ
ほ**さま
(。≖ᴗ≖) ←この顔文字、良いわぁ。ww
ほ**さんの言うとおりかも!
パッカを意識してるからこその笑顔だ!そうだ!
(私たちのことも、ちらとでも考えてほしい・・・でも、テヨンなら、それは無理だわ。あのヒト、一筋だから。)
(。≖ᴗ≖) ←この顔文字、良いわぁ。ww
ほ**さんの言うとおりかも!
パッカを意識してるからこその笑顔だ!そうだ!
(私たちのことも、ちらとでも考えてほしい・・・でも、テヨンなら、それは無理だわ。あのヒト、一筋だから。)
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