「長編(連載中)」
花火
花火 3
なかなかどの浴衣にするか決めかねて、手に取っては胸に当てて鏡を見ている彼女を、テヨンは愛おしげに見つめている。
・・・ホントに、かわいいなぁ。
ふとパク・ハがテヨンを振り返った。
「テヨンさん、どれがいいと思う?」
「それ。」
テヨンは即答した。
彼が指差した浴衣は、夏の空を思わせる爽やかな水色の地に向日葵が散りばめられていた。
「色白でいらっしゃるから、よくお似合いですよ。
お出かけ前にお知らせください。着付けに参ります。」
テヨンは時計を見る。
太陽は西に傾いているが、まだ明るい。
「花火は何時からですか?」
「夜、八時です。ご希望通りに夕食も準備しておりますので、ゆっくりとお楽しみください。」
花火大会に合わせたサービスも充実していたからこの宿を選んだが、今のところ合格点と言える。
後は、食事の内容か・・・。
結局、仕事しちゃってるんだよな。
テヨンは自嘲気味に笑った。
「すぐに出かけます。少し、歩きたいので。」
「かしこまりました。お客様はどうなさいますか?
お着替えになられますか?男性用はそちらのものしかご用意してはいないのですが・・・」
「僕はこのままで。彼女に着せてあげてください。」
中居に促されて、パク・ハは続きの間に入り、襖が閉められた。
別に見てたって構わないと思うけど・・・
そう思っているのはテヨンの方だけで、パク・ハの方は着替えを見られたいはずがない。
・・・ホントに、かわいいなぁ。
ふとパク・ハがテヨンを振り返った。
「テヨンさん、どれがいいと思う?」
「それ。」
テヨンは即答した。
彼が指差した浴衣は、夏の空を思わせる爽やかな水色の地に向日葵が散りばめられていた。
「色白でいらっしゃるから、よくお似合いですよ。
お出かけ前にお知らせください。着付けに参ります。」
テヨンは時計を見る。
太陽は西に傾いているが、まだ明るい。
「花火は何時からですか?」
「夜、八時です。ご希望通りに夕食も準備しておりますので、ゆっくりとお楽しみください。」
花火大会に合わせたサービスも充実していたからこの宿を選んだが、今のところ合格点と言える。
後は、食事の内容か・・・。
結局、仕事しちゃってるんだよな。
テヨンは自嘲気味に笑った。
「すぐに出かけます。少し、歩きたいので。」
「かしこまりました。お客様はどうなさいますか?
お着替えになられますか?男性用はそちらのものしかご用意してはいないのですが・・・」
「僕はこのままで。彼女に着せてあげてください。」
中居に促されて、パク・ハは続きの間に入り、襖が閉められた。
別に見てたって構わないと思うけど・・・
そう思っているのはテヨンの方だけで、パク・ハの方は着替えを見られたいはずがない。
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