「短編集」
読みきり
分かりきったこと
「嫌だ。絶対に嫌だ!」
「もう!子供みたいなこと言わないで!」
私は溜息を吐いた。
「何て言われても、嫌なものは、イ、ヤ、ダ!」
いつも穏やかなテヨンさんが、駄々っ子のように拗ねている。
その拗ね方が余りにも頑なで・・・
私は、可笑しいやら、呆れるやら。
「髪を短くしたいな、って言っただけでしょ?」
思わず唇を尖らせた。
・・・あれ?キスしてこない?
「・・・だって、好きなんだ。パッカの髪。」
大きな手が伸びてきて、私の頭を優しく撫でる。
「風になびく、この髪が好きなんだ。」
長いその指に、私の髪をクルクルと絡ませる。
「柔らかな、この髪が好きなんだ。」
その頬を、私の頭にそっと乗せる。
「パッカの香りがする、この髪が好きなんだよ。」
細く見えるのに、程よく筋肉のついた逞しい腕が、ふわりと私の身体を包みこんだ。
・・・言いたいこと言ってから、キス、なのね。
自然に目を閉じて、また見つめ合う。
「僕のわがままなのは分かってる。
だけど、髪は切らないで。」
懇願するようにそう言って、彼は私の耳元に唇を寄せた。
耳に、湿った吐息がかかる。
「お願いだから・・・。」
テヨンさんの唇から発せられた声は、低く、甘く・・・
私の身体中に響き渡った。
もう、ずるいヒト。
私を堕とす術を・・・心得てる。
「・・・分かったわ。髪は切らない。」
「本当?」
また、そんな風に見る。
ホントに、ずるいんだから・・・
「本当よ。」
「ありがとう!パッカ。」
その、満面の笑み。
いくらでも操られてあげるわよ。
「白いシーツに・・・」
「え?」
「白いシーツの上に、広がるパッカの髪が、大好きなんだ。」
その笑顔の後にそんなこと言うの?
どこまでも・・・
ずるいヒトね。
「あんぽんたん。」
髪どころか
身も
心も
私の総ては
テヨンさん、貴方のものよ。
分かりきってるくせに。
大好きよ。
私だけの、あんぽんたん。
~ Comment ~
Re: やすべぇ様へ
やすべぇ様
> 髪から随分と、大人な展開?
にょほほほほぉ。
> これはもう、ありちゃんが書いてるって
> ことじゃなしに、テヨンさま、全ては貴方様の
> 思いどおりでございますね!
はい。私、操られているだけでございますぅ。
> 最近、気づいたのですが、恋人の髪を
> 拭く仕草が、ちょっとしたキスシーンよりも
> 色っぽく感じて、ドラマのシーンに見入ってます!
手櫛で髪を梳く、ただ撫でる、一房指に巻きつける。
男性の手や指に色気を感じるからかなぁと思います。
テヨンの手、指!見るだけで色香を感じるのに、
触られた日にゃぁ!卒倒もんです。
パッカでなくても操られますって!
> 髪から随分と、大人な展開?
にょほほほほぉ。
> これはもう、ありちゃんが書いてるって
> ことじゃなしに、テヨンさま、全ては貴方様の
> 思いどおりでございますね!
はい。私、操られているだけでございますぅ。
> 最近、気づいたのですが、恋人の髪を
> 拭く仕草が、ちょっとしたキスシーンよりも
> 色っぽく感じて、ドラマのシーンに見入ってます!
手櫛で髪を梳く、ただ撫でる、一房指に巻きつける。
男性の手や指に色気を感じるからかなぁと思います。
テヨンの手、指!見るだけで色香を感じるのに、
触られた日にゃぁ!卒倒もんです。
パッカでなくても操られますって!
Re: な*様へ
な*さま
駄々っ子テヨンはお子ちゃまなのですが、拗ねてる理由が大人だって言うね。(笑)
テヨンが望むなら、私も髪を伸ばしたい所ですが、
ウチの旦那は私は短い方が良いと言うので、テヨン自身のような髪型です。
それはそれで、まっいっか的な。(笑)
天神祭、初めて知りました。
日本で夏祭りと言えば、花火もセットですかねぇ。
2人の花火大会、どのようになるんでしょうね。
楽しみです。(って、あんたが書くんだろ!)
駄々っ子テヨンはお子ちゃまなのですが、拗ねてる理由が大人だって言うね。(笑)
テヨンが望むなら、私も髪を伸ばしたい所ですが、
ウチの旦那は私は短い方が良いと言うので、テヨン自身のような髪型です。
それはそれで、まっいっか的な。(笑)
天神祭、初めて知りました。
日本で夏祭りと言えば、花火もセットですかねぇ。
2人の花火大会、どのようになるんでしょうね。
楽しみです。(って、あんたが書くんだろ!)
なんだか~
流石でございます!
ってか?これはもう、ありちゃんが書いてるって
ことじゃなしに、テヨンさま、全ては貴方様の
思いどおりでございますね!
最近、気づいたのですが、恋人の髪を
拭く仕草が、ちょっとしたキスシーンよりも
色っぽく感じて、ドラマのシーンに見入ってます!
(若いころは気付かなかった~)