「短話シリーズ」
クリスマス
絶対に成功するデートプラン
皆様 こんばんは。
クリスマスイヴですね。
クリスマスイヴと言えば・・・

やはり、これ!
(画像、お借りしてます)
あれから2年ですかぁ。早いですねぇ。
それはさておき、クリスマスのお話。
突貫工事で準備しました。
時節的にはクリスマス前の二人の姿であります。
ぎりぎりクリスマスに間に合ったってことで・・・楽しんでくだされば嬉しいです。
スクロールしてどうぞ。
↓ ↓ ↓ ↓
_________________________________
休憩中のパク・ハのジュースショップ。
カレンダーを指差しながらテヨンが言った。
「パッカ、この週の定休日、何か予定ある?」
パク・ハは小首を傾げて考えた後、首を横に振った。
「 ・・・特にはないけど。」
「それなら、僕と一緒にランチして、デートしよう。」
「え?平日よ?・・・テヨンさん仕事でしょ?」
「大丈夫だよ。」
テヨンはにこりと笑った。
「じゃ、その日は11時ごろ迎えに行くから、屋根部屋で待ってて。」
「え?・・・ええ。」
仕事を抜け出すつもりかしら?
そんなことを思いながら、パク・ハは頷いた。
毎日顔を合わせていても、「デート」という言葉には心躍る。
あっという間に約束の日。
テヨンは、今日は11時に迎えに来るよ、そう言っていつものようにキスをして家を出た。
パク・ハは朝からバタバタと家事を済ませて、クローゼットの扉を開けた。
決して多くはない洋服たちと睨めっこして、ちょっと気合を入れておめかしをする。
約束の時間、屋根部屋のインターホンが鳴った。
「パッカ、準備はできた?」
「ええ。」
テヨンと共に階段を下り
「さぁ、どうぞ。」
優しくエスコートされて助手席に乗り込んだ。
車内で、テヨンはいつになくパク・ハをじっと見る。そんなテヨンと目が合って、彼女は照れ隠しのように笑った。
「・・・なぁに?」
「おめかししたんだね。
きれいだよ。よく似合ってる。
・・・これは、ランチも奮発しないとね!」
テヨンの笑顔とともに、車は滑るように走り出した。
テヨンの言葉通り、お洒落なレストランでランチを楽しんだ。
パク・ハはふと気になってテヨンに尋ねる。
「この後は、どこに行くの?」
仕事に戻る。なんて言われてしまったら・・・
そんな思いがチラリと脳裏を掠めた。
「映画館だよ。」
そうよね。「デート」だと言ったのはテヨンさんなんだもの・・・。
テヨンの笑顔に内心ほっと息を吐く。
「何の映画?」
「パッカと一緒に見たい映画があるんだ。」
そう言って見せてくれたチケットは、子供向けのアニメ映画。
「きっと楽しいと思うんだ。」
きょとんとするパク・ハに、テヨンは悪戯っぽく笑った。
クリスマスカラーに彩られた街を走り抜けて、車は映画館に向かう。
「パッカ、こっちだ。」
しっかりと手を繋いで連れて来られたシアターの入口の先には、キムチーム長がいる。
よく見れば、彼のチームのメンバーも揃っている。
「えっ!皆さん・・・お仕事は?」
「パッカ、内緒にしててごめん。
今日のデートは、みんなに手伝ってもらったんだ。」
「手伝うって・・・何を?」
事情が全く呑み込めていないパク・ハを、もうすぐ映画が始まりますよ、と皆が笑顔で急かした。
シアターの扉を開けると・・・
そこには施設の子供達がいた。
「えっ!みんなどうしたの?」
パク・ハは皆を見渡した後、思わず隣のテヨンを見上げる。
「あっ!パッカヌナ!早くしないと始まっちゃうよ!」
またもや急かされて、子供達の後ろにテヨンと並んで座った。
ブザーの音とともに、映画が始まる。
子供向けアニメなんて、と思ったけれど、いつの間にか引き込まれていた。
子供達と一緒になって、スクリーンを食い入る様に見ていた。
思いっきり笑って、楽しんだ。
幼かった頃に、映画館に映画を見に行った記憶は、ない。
施設の食堂で、みんなと小さなテレビにかじりついてアニメを見ていた。
それでも、わくわくとして楽しかったけれど・・・。
エンドロールが終わっても場内は明るくなる気配はない。
子供たちもざわつき始める。
どうしたのかな、と少し心配になって隣のテヨンを振り向いたその時、子供達が興奮して感嘆の声を上げた。
「あ!僕の名前だ!」
「ほんと!・・・見て!私の名前も!」
本当だわ。みんなの名前が、スクリーンに出てる。
シアターのスクリーンに自分の名前。子供達には夢のような出来事に違いない。
パク・ハも嬉しくなってきて、自然に顔が綻んでくる。
そして、スクリーンには更に大きな文字でメッセージが浮かび上がった。
『良い子のみんな、一足早いクリスマスプレゼントを楽しんでくれたかな?』
サンタクロースより
「わぁ!サンタさんからのプレゼントだったんだ!!」
わぁわぁ、きゃぁきゃぁ、子供達の興奮はおさまらない。
サンタさんが自分の名前を知っててくれた。
それだけで大感激だ。
「ちょっとフライングだけど・・・こんなクリスマスプレゼントもいいだろ?」
耳元で囁かれて隣を見ると、テヨンが優しく微笑んでいた。
◇◇◇
遡ること数ヶ月前。
「本部長、この企画を見てください!」
キムチーム長のチームの中でも若手の二人が意気込んで企画書を持ち込んできた。
『絶対に成功するプロポーズプラン』か・・・。
一生懸命に考えたんだろうな。
テヨンは企画書に目を通してみる。
誕生日や記念日、クリスマスにも応用可能、か。
・・・うん。まあ、悪くはない。
「キムチーム長は何て言ってる?」
「こういうのは本部長の専門分野だよ、と言われまして。」
専門分野って・・・
いつもながらのキムチーム長らしい言い回しに、思わず苦笑する。
「どうですか?・・・本部長の彼女だったら
喜んでくれそうですか?」
若手二人は不安そうに見つめてくる。
「・・・僕の彼女はね、気が多いから・・・これだけじゃ喜んでもらえないな。」
「えっ!気が多いって、本部長がいるのに?」
「そうなんだよ。困った彼女だろ?」
テヨンは悪戯っぽく笑った。
「彼女を喜ばせるには、もう一捻り必要だ。・・・僕なら・・・。」
テヨンの語る『絶対に成功するクリスマスデートプラン』に若手は驚いていた。
二人はそのプランを本企画に据えて、チーム全体を巻き込んで実行に移していったのだった。
◇◇◇
「パッカはいつも人の幸せを優先するだろ。
だからこんなプレゼントなら、どんな高価なモノよりも喜んでくれるかなって思ったんだ。」
テヨンは片目を瞑ってみせた。
「 僕は何もしてないんだけどさ、チームのみんなが頑張ってくれたんだよ。」
嘘よ。
テヨンさんが頑張ってるから、みんなが支えてくれるんでしょ?
「テヨンさん。職権乱用よ!」
パク・ハは泣き笑いの状態でテヨンに向かって嘯 いた。
「このぐらい、許してくれないか?
映画館も賛同してくれて、これからもチャリティー上映会をしてくれるって言うし、
子供たちも喜んでるじゃないか?
君も喜んでくれたんだろう?」
テヨンはわざとらしく肩を竦める。
ちぇ、と唇を尖らせてパク・ハを見た。
「その代わり、別にちゃんと儲かる企画も考えてあるし・・・
これでも、ちゃんと会社に貢献してるんだよ?僕は。」
悪戯っ子のようなテヨンの笑顔。
テヨンさんの有能さは、よく、知ってるわよ。
・・・どうしよう。涙が止まらない。
「パッカ、泣かないで。」
彼の大きく暖かな手が優しく涙をぬぐってくれる。
「テヨンさん。ステキなプレゼントをありがとう。」
「どういたしまして。」
テヨンは満面の笑みを浮かべた。
・・・と思ったら
パク・ハの耳元に唇を寄せて囁く。
「お礼は二人きりになったら、たくさんしてほしいな。」
「もう!・・・あんぽんたんっ!」
おどけて笑った彼は、パク・ハの肩越しにチームのメンバーを見やると、軽く握った拳を掲げ親指を立ててみせた。
『絶対に成功するクリスマスデートプラン』
流石はヨン本部長!
チームのメンバーも笑顔で頷いたのだった。
__________
Merry Christmas!
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クリスマスイヴですね。
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やはり、これ!
(画像、お借りしてます)
あれから2年ですかぁ。早いですねぇ。
それはさておき、クリスマスのお話。
突貫工事で準備しました。

時節的にはクリスマス前の二人の姿であります。
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休憩中のパク・ハのジュースショップ。
カレンダーを指差しながらテヨンが言った。
「パッカ、この週の定休日、何か予定ある?」
パク・ハは小首を傾げて考えた後、首を横に振った。
「 ・・・特にはないけど。」
「それなら、僕と一緒にランチして、デートしよう。」
「え?平日よ?・・・テヨンさん仕事でしょ?」
「大丈夫だよ。」
テヨンはにこりと笑った。
「じゃ、その日は11時ごろ迎えに行くから、屋根部屋で待ってて。」
「え?・・・ええ。」
仕事を抜け出すつもりかしら?
そんなことを思いながら、パク・ハは頷いた。
毎日顔を合わせていても、「デート」という言葉には心躍る。
あっという間に約束の日。
テヨンは、今日は11時に迎えに来るよ、そう言っていつものようにキスをして家を出た。
パク・ハは朝からバタバタと家事を済ませて、クローゼットの扉を開けた。
決して多くはない洋服たちと睨めっこして、ちょっと気合を入れておめかしをする。
約束の時間、屋根部屋のインターホンが鳴った。
「パッカ、準備はできた?」
「ええ。」
テヨンと共に階段を下り
「さぁ、どうぞ。」
優しくエスコートされて助手席に乗り込んだ。
車内で、テヨンはいつになくパク・ハをじっと見る。そんなテヨンと目が合って、彼女は照れ隠しのように笑った。
「・・・なぁに?」
「おめかししたんだね。
きれいだよ。よく似合ってる。
・・・これは、ランチも奮発しないとね!」
テヨンの笑顔とともに、車は滑るように走り出した。
テヨンの言葉通り、お洒落なレストランでランチを楽しんだ。
パク・ハはふと気になってテヨンに尋ねる。
「この後は、どこに行くの?」
仕事に戻る。なんて言われてしまったら・・・
そんな思いがチラリと脳裏を掠めた。
「映画館だよ。」
そうよね。「デート」だと言ったのはテヨンさんなんだもの・・・。
テヨンの笑顔に内心ほっと息を吐く。
「何の映画?」
「パッカと一緒に見たい映画があるんだ。」
そう言って見せてくれたチケットは、子供向けのアニメ映画。
「きっと楽しいと思うんだ。」
きょとんとするパク・ハに、テヨンは悪戯っぽく笑った。
クリスマスカラーに彩られた街を走り抜けて、車は映画館に向かう。
「パッカ、こっちだ。」
しっかりと手を繋いで連れて来られたシアターの入口の先には、キムチーム長がいる。
よく見れば、彼のチームのメンバーも揃っている。
「えっ!皆さん・・・お仕事は?」
「パッカ、内緒にしててごめん。
今日のデートは、みんなに手伝ってもらったんだ。」
「手伝うって・・・何を?」
事情が全く呑み込めていないパク・ハを、もうすぐ映画が始まりますよ、と皆が笑顔で急かした。
シアターの扉を開けると・・・
そこには施設の子供達がいた。
「えっ!みんなどうしたの?」
パク・ハは皆を見渡した後、思わず隣のテヨンを見上げる。
「あっ!パッカヌナ!早くしないと始まっちゃうよ!」
またもや急かされて、子供達の後ろにテヨンと並んで座った。
ブザーの音とともに、映画が始まる。
子供向けアニメなんて、と思ったけれど、いつの間にか引き込まれていた。
子供達と一緒になって、スクリーンを食い入る様に見ていた。
思いっきり笑って、楽しんだ。
幼かった頃に、映画館に映画を見に行った記憶は、ない。
施設の食堂で、みんなと小さなテレビにかじりついてアニメを見ていた。
それでも、わくわくとして楽しかったけれど・・・。
エンドロールが終わっても場内は明るくなる気配はない。
子供たちもざわつき始める。
どうしたのかな、と少し心配になって隣のテヨンを振り向いたその時、子供達が興奮して感嘆の声を上げた。
「あ!僕の名前だ!」
「ほんと!・・・見て!私の名前も!」
本当だわ。みんなの名前が、スクリーンに出てる。
シアターのスクリーンに自分の名前。子供達には夢のような出来事に違いない。
パク・ハも嬉しくなってきて、自然に顔が綻んでくる。
そして、スクリーンには更に大きな文字でメッセージが浮かび上がった。
『良い子のみんな、一足早いクリスマスプレゼントを楽しんでくれたかな?』
サンタクロースより
「わぁ!サンタさんからのプレゼントだったんだ!!」
わぁわぁ、きゃぁきゃぁ、子供達の興奮はおさまらない。
サンタさんが自分の名前を知っててくれた。
それだけで大感激だ。
「ちょっとフライングだけど・・・こんなクリスマスプレゼントもいいだろ?」
耳元で囁かれて隣を見ると、テヨンが優しく微笑んでいた。
◇◇◇
遡ること数ヶ月前。
「本部長、この企画を見てください!」
キムチーム長のチームの中でも若手の二人が意気込んで企画書を持ち込んできた。
『絶対に成功するプロポーズプラン』か・・・。
一生懸命に考えたんだろうな。
テヨンは企画書に目を通してみる。
誕生日や記念日、クリスマスにも応用可能、か。
・・・うん。まあ、悪くはない。
「キムチーム長は何て言ってる?」
「こういうのは本部長の専門分野だよ、と言われまして。」
専門分野って・・・
いつもながらのキムチーム長らしい言い回しに、思わず苦笑する。
「どうですか?・・・本部長の彼女だったら
喜んでくれそうですか?」
若手二人は不安そうに見つめてくる。
「・・・僕の彼女はね、気が多いから・・・これだけじゃ喜んでもらえないな。」
「えっ!気が多いって、本部長がいるのに?」
「そうなんだよ。困った彼女だろ?」
テヨンは悪戯っぽく笑った。
「彼女を喜ばせるには、もう一捻り必要だ。・・・僕なら・・・。」
テヨンの語る『絶対に成功するクリスマスデートプラン』に若手は驚いていた。
二人はそのプランを本企画に据えて、チーム全体を巻き込んで実行に移していったのだった。
◇◇◇
「パッカはいつも人の幸せを優先するだろ。
だからこんなプレゼントなら、どんな高価なモノよりも喜んでくれるかなって思ったんだ。」
テヨンは片目を瞑ってみせた。
「 僕は何もしてないんだけどさ、チームのみんなが頑張ってくれたんだよ。」
嘘よ。
テヨンさんが頑張ってるから、みんなが支えてくれるんでしょ?
「テヨンさん。職権乱用よ!」
パク・ハは泣き笑いの状態でテヨンに向かって
「このぐらい、許してくれないか?
映画館も賛同してくれて、これからもチャリティー上映会をしてくれるって言うし、
子供たちも喜んでるじゃないか?
君も喜んでくれたんだろう?」
テヨンはわざとらしく肩を竦める。
ちぇ、と唇を尖らせてパク・ハを見た。
「その代わり、別にちゃんと儲かる企画も考えてあるし・・・
これでも、ちゃんと会社に貢献してるんだよ?僕は。」
悪戯っ子のようなテヨンの笑顔。
テヨンさんの有能さは、よく、知ってるわよ。
・・・どうしよう。涙が止まらない。
「パッカ、泣かないで。」
彼の大きく暖かな手が優しく涙をぬぐってくれる。
「テヨンさん。ステキなプレゼントをありがとう。」
「どういたしまして。」
テヨンは満面の笑みを浮かべた。
・・・と思ったら
パク・ハの耳元に唇を寄せて囁く。
「お礼は二人きりになったら、たくさんしてほしいな。」
「もう!・・・あんぽんたんっ!」
おどけて笑った彼は、パク・ハの肩越しにチームのメンバーを見やると、軽く握った拳を掲げ親指を立ててみせた。
『絶対に成功するクリスマスデートプラン』
流石はヨン本部長!
チームのメンバーも笑顔で頷いたのだった。
__________
Merry Christmas!
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