「長編(完結)」
一年で一番甘い日
一年で一番甘い日 5
唇を離すとイ・ガクはパク・ハの顔を覗き込む。
「『義理』ではないチョコレートがあるであろう?」
「え?」
「私はまだ、そなたから受け取ってはおらぬ。」
「・・・。」
「たった今、私を好きだと、
そう言ったのは嘘だと申すか?」
イ・ガクはまた口づけを落とす。
「そなたは好きでもない男と、こうして、何度も口づけを交わすのか?」
「そんなわけないでしょ!
・・・バレンタインの意味、いつ、知ったの?」
パク・ハは気まずそうにそう言い、イ・ガクは片眉を上げた。
「企画を任されておったからな。」
バレンタインの企画を任されていた?
ならば、バレンタインデイのずっと前から・・・総てを、知っていた?
「バレンタインは、成功と言えよう。
ホワイトデイも・・・間違いはあるまい。」
ホワイトデイまで・・・。
「・・・何よ!全部、知ってたくせに!知らないフリ、してたの!」
イ・ガクは、ははは、と高笑いをする。
「臣下達も、何も知らなかったのに・・・とでも思っておるのか?」
イ・ガクの言う通りで、臣下三人も知らないことを当のイ・ガクが知っているなど思いもよらなかった。
まして、イ・ガクの手足として動き回っている臣下達が、仕事で動いているなら知らないはずがないではないか。
「王世子たる者、あらゆる人材を差配できねばならぬ。」
朝鮮時代から共に来た臣下達以外の人材、つまり、三人以外の会社の部下をうまく使って企画を成功に導いた、とそう言うことらしい。
「だましたのね。・・・酷いわ!」
「人聞きの悪いことを申すでない。
・・・その日の朝になっても、昼になっても、そなたが素直に寄こして来ぬから、
もしや、忘れておるのかと・・・」
つまりは、バレンタインデイの朝からずっと、パク・ハのそれを待っていた、ということのようだ。
当日に受け取れなかったので、毎日、他の女性から受け取った義理チョコをこれ見よがしに食べていた。
一体、どちらが素直でないのか・・・。
パク・ハは溜息を吐いた。
「王世子たる者、素直に『ください』とは言えなかったってわけ?」
「・・・・。」
「だからって、他の女の子から受け取ったチョコレートを食べるなんて!
『本命』もあるかも知れないじゃない?」
「それはありえぬ。
それは、受け取ってはおらぬ。」
「え?」
「『義理チョコ』だと申すから、受け取った。」
イ・ガクは、チョコレートを手渡そうとしてくる女子社員一人一人に確認していた。
『義理』でなければ受け取れぬ、と。
「・・・うそっ!」
「何故、嘘など吐かねばならぬ?」
イ・ガクは真剣な顔になる。
「そなただけだ、と申したではないか。」
パク・ハは大きく目を見開き、次に満面の笑顔になって、飛びつくようにイ・ガクの首に縋り付いた。
イ・ガクはそのままパク・ハを抱き上げ、その場でくるりと回転してから彼女を下ろしてやる。
「愛している。」
その口づけは、チョコレートなんかよりもはるかに甘かった。
接吻も大歓迎だが、早く『本命チョコ』を寄越さぬか!

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とりあえず、書けたところまでUPします。
・・・ホワイトデイだと言うのに、まだチョコを渡してなくて・・・渡してないのにお返しもできるはずもなく・・・
この大失態、平に平にご容赦を~。
それにしても、まさか、チョハが総てをご存知とは・・・私、思いも寄りませなんだ!
困惑している作者に、愛のポチッをヨロシク!
「『義理』ではないチョコレートがあるであろう?」
「え?」
「私はまだ、そなたから受け取ってはおらぬ。」
「・・・。」
「たった今、私を好きだと、
そう言ったのは嘘だと申すか?」
イ・ガクはまた口づけを落とす。
「そなたは好きでもない男と、こうして、何度も口づけを交わすのか?」
「そんなわけないでしょ!
・・・バレンタインの意味、いつ、知ったの?」
パク・ハは気まずそうにそう言い、イ・ガクは片眉を上げた。
「企画を任されておったからな。」
バレンタインの企画を任されていた?
ならば、バレンタインデイのずっと前から・・・総てを、知っていた?
「バレンタインは、成功と言えよう。
ホワイトデイも・・・間違いはあるまい。」
ホワイトデイまで・・・。
「・・・何よ!全部、知ってたくせに!知らないフリ、してたの!」
イ・ガクは、ははは、と高笑いをする。
「臣下達も、何も知らなかったのに・・・とでも思っておるのか?」
イ・ガクの言う通りで、臣下三人も知らないことを当のイ・ガクが知っているなど思いもよらなかった。
まして、イ・ガクの手足として動き回っている臣下達が、仕事で動いているなら知らないはずがないではないか。
「王世子たる者、あらゆる人材を差配できねばならぬ。」
朝鮮時代から共に来た臣下達以外の人材、つまり、三人以外の会社の部下をうまく使って企画を成功に導いた、とそう言うことらしい。
「だましたのね。・・・酷いわ!」
「人聞きの悪いことを申すでない。
・・・その日の朝になっても、昼になっても、そなたが素直に寄こして来ぬから、
もしや、忘れておるのかと・・・」
つまりは、バレンタインデイの朝からずっと、パク・ハのそれを待っていた、ということのようだ。
当日に受け取れなかったので、毎日、他の女性から受け取った義理チョコをこれ見よがしに食べていた。
一体、どちらが素直でないのか・・・。
パク・ハは溜息を吐いた。
「王世子たる者、素直に『ください』とは言えなかったってわけ?」
「・・・・。」
「だからって、他の女の子から受け取ったチョコレートを食べるなんて!
『本命』もあるかも知れないじゃない?」
「それはありえぬ。
それは、受け取ってはおらぬ。」
「え?」
「『義理チョコ』だと申すから、受け取った。」
イ・ガクは、チョコレートを手渡そうとしてくる女子社員一人一人に確認していた。
『義理』でなければ受け取れぬ、と。
「・・・うそっ!」
「何故、嘘など吐かねばならぬ?」
イ・ガクは真剣な顔になる。
「そなただけだ、と申したではないか。」
パク・ハは大きく目を見開き、次に満面の笑顔になって、飛びつくようにイ・ガクの首に縋り付いた。
イ・ガクはそのままパク・ハを抱き上げ、その場でくるりと回転してから彼女を下ろしてやる。
「愛している。」
その口づけは、チョコレートなんかよりもはるかに甘かった。
接吻も大歓迎だが、早く『本命チョコ』を寄越さぬか!

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・・・ホワイトデイだと言うのに、まだチョコを渡してなくて・・・渡してないのにお返しもできるはずもなく・・・
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