「長編(完結)」
一年で一番甘い日
一年で一番甘い日 6
臣下三人は顔を見合わせ、苦笑いをしている。
放っておこうとは思ったものの、そこはやはり気になって二人の様子を覗き見し続けていたのだが・・・
「隠れておらずに出て来ぬか。」
イ・ガクは視線も動かさずそう言った。
三人はおずおずとその姿を現す。
パク・ハは慌てたようにイ・ガクから離れようとしたが、イ・ガクはその腰を引き寄せた。
ウエストのくびれにかかる腕に力を込める。
「どこへ行こうというのだ?ここに居れ。」
「でも・・・」
パク・ハが何か言おうとするのを無視して、その身体を密着させたまま臣下を見やった。
「マンボ、ホワイトデイの心配はせずとも良い。既に手配済みだ。」
「・・・はい。」
「チサン、そち等のチョコレートも私の分と一緒に施設に送っておいた。
じきに礼状の一つも届こうから、効果的に社内に広報せよ。」
「・・・仰せのままに。」
「ヨンスル。・・・あまり、深く考えるな。」
「・・・はっ。」
「私とパッカは出かける。」
「えっ?どこへ?夕食は?」
パク・ハはイ・ガクを見上げた。
「バレンタインデイを仕切り直さねば、ホワイトデイに何もできぬではないか。」
半ば呆然としている臣下達を尻目に、イ・ガクはパク・ハを連れて出て行ってしまった。
それでも三人は、いってらっしゃいませ、と律儀に二人を見送り、バタンと閉じた玄関ドアに向かって頭を下げた。
三人はまたも顔を見合わせて苦笑いをする。
「・・・チョハが御自ら、ホワイトデイの準備をなさっておられたとは・・・。」
「会社で仕事を任されていたとなれば、当然と言えば当然ではあるが・・・。」
「しかし、なぜ、我らにお命じにならなかったのだ?」
いつもなら、三人を手足のように使って自分は必要最小限しか動かない王世子が、会社の仕事も、プライベートなバレンタインの『お返し』も自分で準備したとは・・・。
だが、しかし、三人を使わなかったというだけのことで、実は会社の部下を使っているには違いなく、やはり、人を使うことには長けているのだろう。
「・・・独占欲の強い所もおありになるからな。」
「そうそう、好いカッコしいでもあるし。」
「たまには楽ができて、良いではないか。」
三人三様に溜息を吐く。
仕事を任されなかったことはそれなりにショックであった。
「ところで、お二人はいつおかえりに?」
「放っておけ、野暮と言うものだ。」
「・・・我らの夕餉はどうするのだ?」
仕事を任されても、任されなくても、王世子に振り回されるのは彼らの運命なのだ。
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ホワイトデイを二日も過ぎて、バレンタインデイから仕切り直し?
今までのお話、何だったの?
チョハ!責任とってくれるんでしょうね⁈
こんなに勝手に動き回られたお話もないです。(汗)
(いや、単に自分の短慮が招いた結果ではあるけれど・・・)
と言うわけで・・・まだ続きます。
放っておこうとは思ったものの、そこはやはり気になって二人の様子を覗き見し続けていたのだが・・・
「隠れておらずに出て来ぬか。」
イ・ガクは視線も動かさずそう言った。
三人はおずおずとその姿を現す。
パク・ハは慌てたようにイ・ガクから離れようとしたが、イ・ガクはその腰を引き寄せた。
ウエストのくびれにかかる腕に力を込める。
「どこへ行こうというのだ?ここに居れ。」
「でも・・・」
パク・ハが何か言おうとするのを無視して、その身体を密着させたまま臣下を見やった。
「マンボ、ホワイトデイの心配はせずとも良い。既に手配済みだ。」
「・・・はい。」
「チサン、そち等のチョコレートも私の分と一緒に施設に送っておいた。
じきに礼状の一つも届こうから、効果的に社内に広報せよ。」
「・・・仰せのままに。」
「ヨンスル。・・・あまり、深く考えるな。」
「・・・はっ。」
「私とパッカは出かける。」
「えっ?どこへ?夕食は?」
パク・ハはイ・ガクを見上げた。
「バレンタインデイを仕切り直さねば、ホワイトデイに何もできぬではないか。」
半ば呆然としている臣下達を尻目に、イ・ガクはパク・ハを連れて出て行ってしまった。
それでも三人は、いってらっしゃいませ、と律儀に二人を見送り、バタンと閉じた玄関ドアに向かって頭を下げた。
三人はまたも顔を見合わせて苦笑いをする。
「・・・チョハが御自ら、ホワイトデイの準備をなさっておられたとは・・・。」
「会社で仕事を任されていたとなれば、当然と言えば当然ではあるが・・・。」
「しかし、なぜ、我らにお命じにならなかったのだ?」
いつもなら、三人を手足のように使って自分は必要最小限しか動かない王世子が、会社の仕事も、プライベートなバレンタインの『お返し』も自分で準備したとは・・・。
だが、しかし、三人を使わなかったというだけのことで、実は会社の部下を使っているには違いなく、やはり、人を使うことには長けているのだろう。
「・・・独占欲の強い所もおありになるからな。」
「そうそう、好いカッコしいでもあるし。」
「たまには楽ができて、良いではないか。」
三人三様に溜息を吐く。
仕事を任されなかったことはそれなりにショックであった。
「ところで、お二人はいつおかえりに?」
「放っておけ、野暮と言うものだ。」
「・・・我らの夕餉はどうするのだ?」
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しかし、イ・ガク、出来る男です♪
お話が終わらない?
嘘を吐いた?
終わらない…まだ読める嬉しさ♪
嘘?そんなすてきな嘘、大歓迎です。