「長編(完結)」
夫婦円満の秘訣
夫婦円満の秘訣 5
パッカは今まで見たこともない勢いで泣き叫んでいる。
僕は、正直、面喰ってしまって呆然としてしまった。
パッカはなんでこんなに泣き叫んでるんだ?
僕と関係するのが嫌だと言って・・・
僕のことが大嫌いだ!と叫んで・・・
他の女と何処かへ行ってしまえと・・・
それなのに
僕を愛していると・・・
どういうことだ?
愛しているけど、身体は許したくない?
いや、何度だって許してるだろ?
悦んでもいたろう?
だって・・・僕達は、夫婦だぞ?
なのに、今更、プラトニック?
愛しているのに・・・
今更、他の女と?
わからない。
頭を悩ませているうちに、パッカの泣き声は小さくなっていき、肩で息をしながらしゃくりあげている。
泣きすぎて、呼吸も苦しそうだった。
パッカは、突然、すっくと立ち上がった。
涙を溜めたままの目で、僕をちらりと見る。
哀しみと苦しみと、少しの憤りが混じった目で。
そうしてふいと顔を逸らして立ち去ろうとするから、咄嗟にその手首を掴んだ。
「待って!・・・何処に行くんだ?」
「・・・何処か。」
何処か、って・・・
「テヨンさんに会わずに済むなら、
何処でもいい。」
・・・そんな・・・
僕は、彼女の手首を掴む指に力を入れた。
「・・・離して。」
「いいや、離さない。
・・・そんなに僕のことが嫌いなのか?」
顔も見たくないほど?
「・・・愛してるわ。」
え?
「愛してるから、嫌なの。」
「・・・・。」
「あなたからの愛を受けてしまったから・・・」
パッカは僕をじっと見る。
「あなたが他の女性 を愛する姿なんか見たくないわ。」
他のヒト?
「・・・どういうことだよ?何だよ?他のヒトって。」
「会社に好きな女性 がいるんでしょ?」
はっ?パッカ!何、言って・・・。
と、そこまで考えて、やっと、パッカが勘違いしていることに気付いた。
「・・・パッカ。とにかく、落ち着いて。・・・僕の話を聞いてくれないか。」
「もう、聞いたわ。会社に好きな女性 がいて、オフィスでああいうことしてみたいのよね?
それを、私に認めろって言うんでしょ?」
はっ?
そんな、バカなことがあるわけないじゃないか!
「でも、テヨンさん、ごめんなさい。
あなたに愛されることを知る前だったら、身を引くこともできたけど・・・
今は、もう、他の女性 を愛してる姿なんて見たくない。・・・だから、別れて!」
「バカ言うな!」
「だって!」
「ああ、もう!いいから、座って!誤解だよ!
他に好きな女性 なんて、いません!
いるわけないだろ!」
僕は、パッカに夢中なのに!
彼女は目を大きく見開いた。
「へっ?」
へっ、じゃなくてさぁ。
思わず、がっくりと肩を落とす。
「僕がオフィスでああいうことしてみたいのは・・・パッカとだよ。」
「は?」
「だからさ・・・抱きたいのは君だけだって言ってるの。
君しか見えてないの!分かる?
別れるなんてとんでもないよ!」
身を引けないって言っておいて・・・居もしない女性相手に、身を引こうとしてるんじゃないか。
パッカって、こういう女なんだ。力尽くで、僕のことを奪おうとしないんだ。
結局、僕の気持ちを優先しようとするんだよ。
・・・譲るべき別の女なんて、後にも先にも存在しないのにさ。
「・・・じゃあ、なんであんなの見せたのよ?」
パッカは唇を尖らせている。
僕はチャンスとばかりに、彼女を引き寄せ、ちゅっと口づけた。
そして、すかさず抱きしめたのだった。
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僕は、正直、面喰ってしまって呆然としてしまった。
パッカはなんでこんなに泣き叫んでるんだ?
僕と関係するのが嫌だと言って・・・
僕のことが大嫌いだ!と叫んで・・・
他の女と何処かへ行ってしまえと・・・
それなのに
僕を愛していると・・・
どういうことだ?
愛しているけど、身体は許したくない?
いや、何度だって許してるだろ?
悦んでもいたろう?
だって・・・僕達は、夫婦だぞ?
なのに、今更、プラトニック?
愛しているのに・・・
今更、他の女と?
わからない。
頭を悩ませているうちに、パッカの泣き声は小さくなっていき、肩で息をしながらしゃくりあげている。
泣きすぎて、呼吸も苦しそうだった。
パッカは、突然、すっくと立ち上がった。
涙を溜めたままの目で、僕をちらりと見る。
哀しみと苦しみと、少しの憤りが混じった目で。
そうしてふいと顔を逸らして立ち去ろうとするから、咄嗟にその手首を掴んだ。
「待って!・・・何処に行くんだ?」
「・・・何処か。」
何処か、って・・・
「テヨンさんに会わずに済むなら、
何処でもいい。」
・・・そんな・・・
僕は、彼女の手首を掴む指に力を入れた。
「・・・離して。」
「いいや、離さない。
・・・そんなに僕のことが嫌いなのか?」
顔も見たくないほど?
「・・・愛してるわ。」
え?
「愛してるから、嫌なの。」
「・・・・。」
「あなたからの愛を受けてしまったから・・・」
パッカは僕をじっと見る。
「あなたが他の
他のヒト?
「・・・どういうことだよ?何だよ?他のヒトって。」
「会社に好きな
はっ?パッカ!何、言って・・・。
と、そこまで考えて、やっと、パッカが勘違いしていることに気付いた。
「・・・パッカ。とにかく、落ち着いて。・・・僕の話を聞いてくれないか。」
「もう、聞いたわ。会社に好きな
それを、私に認めろって言うんでしょ?」
はっ?
そんな、バカなことがあるわけないじゃないか!
「でも、テヨンさん、ごめんなさい。
あなたに愛されることを知る前だったら、身を引くこともできたけど・・・
今は、もう、他の
「バカ言うな!」
「だって!」
「ああ、もう!いいから、座って!誤解だよ!
他に好きな
いるわけないだろ!」
僕は、パッカに夢中なのに!
彼女は目を大きく見開いた。
「へっ?」
へっ、じゃなくてさぁ。
思わず、がっくりと肩を落とす。
「僕がオフィスでああいうことしてみたいのは・・・パッカとだよ。」
「は?」
「だからさ・・・抱きたいのは君だけだって言ってるの。
君しか見えてないの!分かる?
別れるなんてとんでもないよ!」
身を引けないって言っておいて・・・居もしない女性相手に、身を引こうとしてるんじゃないか。
パッカって、こういう女なんだ。力尽くで、僕のことを奪おうとしないんだ。
結局、僕の気持ちを優先しようとするんだよ。
・・・譲るべき別の女なんて、後にも先にも存在しないのにさ。
「・・・じゃあ、なんであんなの見せたのよ?」
パッカは唇を尖らせている。
僕はチャンスとばかりに、彼女を引き寄せ、ちゅっと口づけた。
そして、すかさず抱きしめたのだった。
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~ Comment ~
Re: やすべぇ様へ
やすべぇ様
> うだうだ考えて、気落ちするのは
> 止めました。
ええ、現実になってもいない、想像の域を越えないことで落ち込むのはもったいないですよ。
>(そんなに
> 無責任な人ではないと信じているけれど...)
もちろん、そんな無責任で不義理をする人じゃありません。(と私は固く信じてます。)
> そうきめたら、スッキリしてこのお話のイチャイチャにも
> 素直に萌えることができました。
これから、もっといちゃいちゃしてもらいますから!
> お話って、やっぱり、いいですね!
> ありちゃん、ありがとね!
こちらこそ、ありがとうございます。
私はこういう形でしか表現できませんが、それでも共感頂けたのなら、
ホントに、ほんとうに、本当に、嬉しいです。
> うだうだ考えて、気落ちするのは
> 止めました。
ええ、現実になってもいない、想像の域を越えないことで落ち込むのはもったいないですよ。
>(そんなに
> 無責任な人ではないと信じているけれど...)
もちろん、そんな無責任で不義理をする人じゃありません。(と私は固く信じてます。)
> そうきめたら、スッキリしてこのお話のイチャイチャにも
> 素直に萌えることができました。
これから、もっといちゃいちゃしてもらいますから!
> お話って、やっぱり、いいですね!
> ありちゃん、ありがとね!
こちらこそ、ありがとうございます。
私はこういう形でしか表現できませんが、それでも共感頂けたのなら、
ホントに、ほんとうに、本当に、嬉しいです。
ミ**様へ (4/24 拍手コメント分)
ミ**さま
こんにちは。
私はお話を書くことでしか、表現ができません。
何が言いたいのか分からないまま書いていて、ふと、彼らの言葉を聞いて悟ることもあります。
読者様に頂くコメントで、ああ、そうだったのか!そうに違いない!と思うこともあります。(笑)
私が書いているようでいて、何者かに書かされ、読者様に最後の仕上げをして頂いていると思うことがよくあります。
私に感謝の言葉を述べて頂いて、とても面映ゆく恐縮な所もありますが、大変ありがたく、嬉しく思っています。
何よりも、ミ**さん自身のお心が謙虚でいらっしゃるので、私に対してそのように感じてくださるのだと思います。
いつもありがとうございます。m(__)m
こんにちは。
私はお話を書くことでしか、表現ができません。
何が言いたいのか分からないまま書いていて、ふと、彼らの言葉を聞いて悟ることもあります。
読者様に頂くコメントで、ああ、そうだったのか!そうに違いない!と思うこともあります。(笑)
私が書いているようでいて、何者かに書かされ、読者様に最後の仕上げをして頂いていると思うことがよくあります。
私に感謝の言葉を述べて頂いて、とても面映ゆく恐縮な所もありますが、大変ありがたく、嬉しく思っています。
何よりも、ミ**さん自身のお心が謙虚でいらっしゃるので、私に対してそのように感じてくださるのだと思います。
いつもありがとうございます。m(__)m
やっぱり~
本人が何も言ってないのに、うだうだ考えて、気落ちするのは
止めました。もし、ネットなどで書かれていることが後になって
本当だったとしても、そこに至る過程では、私達が考えもしない
事があっての事だろうと思うのでー
もしこのまま、何も語らずに去っていくとしても、(そんなに
無責任な人ではないと信じているけれど...)
その時は、大口開けて、思う存分、悪態をつくことにしよう
と思います。
そうきめたら、スッキリしてこのお話のイチャイチャにも
素直に萌えることができました。
お話って、やっぱり、いいですね!
ありちゃん、ありがとね!