「長編(完結)」
夫婦円満の秘訣
夫婦円満の秘訣 8
二人並んでソファに腰かけた。
私は、なんとなく、テヨンさんから離れて座り直す。
だって、身体を密着させてたら、話題が話題だけに・・・。
彼は、物問いたげに瞬きをしたけど、結局、何も言わなかった。
『夫婦生活』を充実させたい、なんて・・・
そんなこと、あまり深く考えてなかった。
彼に求められれば嬉しかったし、私から求めたりもしてきた。
その度に幸せに包まれて、充実してないなんてことは思ってなかったけど・・・。
時が経てばマンネリ化していったり、セックスレスになって、それで悩んでる人もいるって聞くことを思えば、
きちんと話すのも悪いことじゃないのかも知れない。
ただ、ちょっと・・・かなり、恥ずかしいんだけど・・・。
「パッカ。」
名前を呼ばれて、思わず、びくっと肩が震えた。
「・・・何?なんか、おびえてるの?」
「そうじゃなくって・・・改めて話そうとすると、ちょっと恥ずかしいって言うか・・・。」
「夫婦だろ?性生活あってこそだよ。」
「うん、まあ・・・。」
「僕としては、僕が一方的なんじゃないかって、それが心配だったんだ。
パッカは・・・満足してる?」
え?・・・まあ、そうね。
私はこくりと頷いた。
「ホントに?なんか試してみたいこととか、ないの?」
・・・試してみたいこと?
何を、どう試すって言うの?
・・・テヨンさんはオフィスでも『試してみたい』ってこと、よね。
なんか、ちょっと・・・変な気持ちになって来るんだけど・・・
テヨンさんは『いろいろしてみたい』と言ってた。
その『いろいろ』が何なのか・・・気にはなりもする。
ん?
『いろいろ』?
なんで『いろいろ』知ってるの?
私だって、全く知識が無い、ってわけじゃないけど・・・
もっと『いろいろ』知ってるってことなのかしら?
そりゃ、私はテヨンさんしか知らないけど、テヨンさんは、過去には私以外の女性も知ってるって話だし・・・。
「テヨンさん。・・・一つ、訊いていい?」
彼は、ん?と私を覗き込む。
「あのブルーレイ、前から持ってたの?」
「え?いや、ネットでレンタルしたんだ。あの手のは持ってない。」
「どの手のなら持ってるの?」
「え?・・・AVは持ってないってことだよ、映画とかのディスクしか持ってない。」
持ってなくてもレンタルはする、ってこと?
「・・・レンタルして、よく観るの?」
「観ないよ!」
私が言いたいことが分かるのか、テヨンさんは慌てたように否定した。
「ホント?・・・観ないのに、借りたの?」
私に見せる前に観たんじゃないの?・・・少なくとも、内容は分かってて借りたのよね?
『オフィスでしてみたい』なんて言うんだし・・・。
「君との話のきっかけにしようと思っただけで、今は観てない!本当だ!」
・・・『今』? 『今は観てない』?
「前は観てたの?」
テヨンさんは、うっと言葉に詰まってしまい、困ったように私を見ている。
「・・・パッカ、そんな目で見ないでくれよ。男なら、みんな観たことぐらいあるさ。」
あ、やっぱり、そういうので知識を拡げるわけね。
ふうん。
そうだろうとは思ってたけど・・・なぁんか、ちょっと、ショック。
「『今は』観てなくても・・・いつ頃まで観てたの?
・・・そんなに、たくさん観てたの?」
「前は・・・人並みくらいには・・・。」
だから『前』っていつごろの話なわけ?
『人並み』ってどのくらいなのよ?
「パッカ!君と出会ってからは、あんなの観てないよ!
NYで君に出会って、その後は二年半も意識不明だったのは知ってるだろ?
目覚めた後はそれどころじゃなかったよ。」
「ふうん。」
「ふうん、って!
僕は君に夢中だって知ってるだろ!もう、観る必要性なんてないじゃないか!」
多分、私はテヨンさんに意地悪したいと思ってたんだと思う。
大泣きさせられた腹いせに、彼を困らせてやろうと思っていたのかも知れない。
「男のヒトだしね、しょうがないわよね。」
私は一呼吸おいて、テヨンさんを真っ直ぐに見た。
「つまり・・・私と結婚したから、『もう』観る必要がなくなったんだ?」
テヨンさんは驚きに目を見開いた。
「私の、身体だけが目的?」
「パッカ!それは違う!」
うん。分かってるわ。
でも・・・もうちょっと、困らせてもいい?
多分、私、意地悪に笑っていたわ。
「じゃあ、『夫婦生活』が無くても、私と夫婦でいられるの?」
反撃を開始したパッカと、藪を突いて蛇を出しちゃったテヨン。
はてさて、どうなりますことやら・・・。┐(´д`)┌
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私は、なんとなく、テヨンさんから離れて座り直す。
だって、身体を密着させてたら、話題が話題だけに・・・。
彼は、物問いたげに瞬きをしたけど、結局、何も言わなかった。
『夫婦生活』を充実させたい、なんて・・・
そんなこと、あまり深く考えてなかった。
彼に求められれば嬉しかったし、私から求めたりもしてきた。
その度に幸せに包まれて、充実してないなんてことは思ってなかったけど・・・。
時が経てばマンネリ化していったり、セックスレスになって、それで悩んでる人もいるって聞くことを思えば、
きちんと話すのも悪いことじゃないのかも知れない。
ただ、ちょっと・・・かなり、恥ずかしいんだけど・・・。
「パッカ。」
名前を呼ばれて、思わず、びくっと肩が震えた。
「・・・何?なんか、おびえてるの?」
「そうじゃなくって・・・改めて話そうとすると、ちょっと恥ずかしいって言うか・・・。」
「夫婦だろ?性生活あってこそだよ。」
「うん、まあ・・・。」
「僕としては、僕が一方的なんじゃないかって、それが心配だったんだ。
パッカは・・・満足してる?」
え?・・・まあ、そうね。
私はこくりと頷いた。
「ホントに?なんか試してみたいこととか、ないの?」
・・・試してみたいこと?
何を、どう試すって言うの?
・・・テヨンさんはオフィスでも『試してみたい』ってこと、よね。
なんか、ちょっと・・・変な気持ちになって来るんだけど・・・
テヨンさんは『いろいろしてみたい』と言ってた。
その『いろいろ』が何なのか・・・気にはなりもする。
ん?
『いろいろ』?
なんで『いろいろ』知ってるの?
私だって、全く知識が無い、ってわけじゃないけど・・・
もっと『いろいろ』知ってるってことなのかしら?
そりゃ、私はテヨンさんしか知らないけど、テヨンさんは、過去には私以外の女性も知ってるって話だし・・・。
「テヨンさん。・・・一つ、訊いていい?」
彼は、ん?と私を覗き込む。
「あのブルーレイ、前から持ってたの?」
「え?いや、ネットでレンタルしたんだ。あの手のは持ってない。」
「どの手のなら持ってるの?」
「え?・・・AVは持ってないってことだよ、映画とかのディスクしか持ってない。」
持ってなくてもレンタルはする、ってこと?
「・・・レンタルして、よく観るの?」
「観ないよ!」
私が言いたいことが分かるのか、テヨンさんは慌てたように否定した。
「ホント?・・・観ないのに、借りたの?」
私に見せる前に観たんじゃないの?・・・少なくとも、内容は分かってて借りたのよね?
『オフィスでしてみたい』なんて言うんだし・・・。
「君との話のきっかけにしようと思っただけで、今は観てない!本当だ!」
・・・『今』? 『今は観てない』?
「前は観てたの?」
テヨンさんは、うっと言葉に詰まってしまい、困ったように私を見ている。
「・・・パッカ、そんな目で見ないでくれよ。男なら、みんな観たことぐらいあるさ。」
あ、やっぱり、そういうので知識を拡げるわけね。
ふうん。
そうだろうとは思ってたけど・・・なぁんか、ちょっと、ショック。
「『今は』観てなくても・・・いつ頃まで観てたの?
・・・そんなに、たくさん観てたの?」
「前は・・・人並みくらいには・・・。」
だから『前』っていつごろの話なわけ?
『人並み』ってどのくらいなのよ?
「パッカ!君と出会ってからは、あんなの観てないよ!
NYで君に出会って、その後は二年半も意識不明だったのは知ってるだろ?
目覚めた後はそれどころじゃなかったよ。」
「ふうん。」
「ふうん、って!
僕は君に夢中だって知ってるだろ!もう、観る必要性なんてないじゃないか!」
多分、私はテヨンさんに意地悪したいと思ってたんだと思う。
大泣きさせられた腹いせに、彼を困らせてやろうと思っていたのかも知れない。
「男のヒトだしね、しょうがないわよね。」
私は一呼吸おいて、テヨンさんを真っ直ぐに見た。
「つまり・・・私と結婚したから、『もう』観る必要がなくなったんだ?」
テヨンさんは驚きに目を見開いた。
「私の、身体だけが目的?」
「パッカ!それは違う!」
うん。分かってるわ。
でも・・・もうちょっと、困らせてもいい?
多分、私、意地悪に笑っていたわ。
「じゃあ、『夫婦生活』が無くても、私と夫婦でいられるの?」
反撃を開始したパッカと、藪を突いて蛇を出しちゃったテヨン。
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