同じ空の下

僕に抱き付いたままのパッカに口づけながら、ソファの背もたれに押し付けた。
背中に廻されていた彼女の腕がゆっくりと外れ、今度は首に絡みついてくる。
そのまま、角度を変えながら何度か口づけた後、僕の首に絡む白い腕を解いた。

「パッカ。・・・僕に、見られたいよね？」

パッカは顔をそむける。

「僕に、触られたいだろ？」

顔をそむけたまま、目は僕の方を見ている。

「形だけの夫婦でいいはずは、ないだろう？」

両手で顔を挟み込んで僕の方を向けさせた。

「パッカ、答えて。・・・『夫婦関係』が無くても、満足できるの？」

「・・・あんぽんたん。」

「ずるいな。都合が悪くなると、それだ。
・・・パッカも、僕に抱かれたいんだろ？」

顔を挟まれたままなのに、またそむけようとする。
もちろん、そうはさせなかった。

「意地っ張りだな。
沈黙は肯定と受け取るからね。」

そうして、そのまま口づけを落とした。

僕は唇を離すと同時に手も離したのだけれど、そのままいつでもキスできるほどの至近距離でパッカを見つめる。

「パッカ、ホントにオフィスでは嫌？」

「イヤよ。」

ふむ。
僕は頷いた。

「・・・目隠しするのは？」

パッカは驚いたように目を見開く。

「・・・分かんない。」

「じゃあ、試してみようか？」

「え！今？」

いや、今すぐってつもりじゃなかったけど・・・

「何？今、やってみたいの？」

にやりと笑ってみせると、パッカは目を伏せた。

なんだ、パッカも期待してるんじゃないか。
そうと分かれば・・・

「じゃあ、あとで『目隠し』してやってみようか。」

「えっ？・・・イヤよ。」

もう、遅いよ。

僕は曖昧な微笑みを浮かべた。

パッカは、こと艶めいた話に対して、とりあえずイヤと言ってくるけど・・・本当に嫌なことは速攻で否定する。
沈黙をしたり、間があるってことは、興味があるってことなんだ。

「君が試してみたいことはないの？」

「・・・テヨンさん、よく分からないわよ。そんな風に言われても・・・。」

それは、多分、本音で、試すも何も、『試すべき何か』を知らないってことなんだろう。
男は、僕しか知らないって言うなら頷ける話だ。

そして、僕はまたもや頬が緩んでくる自覚があった。

パッカに悦びを教えてやる。
男として、そのことを喜ばずにいられるはずがない。






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本日、短めでスミマセン。
明日から5連休ですね。
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