「短編集」
読みきり
Home sweet home
様子が変だな、とは思ったの。
帰って来てから、ずっと、元気がない。
いつもだったら・・・食器を洗ってる今みたいなときでも、構わずにまとわりついてくるのに。
「もう!片付けしてるんだから、邪魔しないで!」
「そんな冷たいこと、言うなよ~。」
鬱陶しがられるのも意に介さない。
大きな体躯のくせに、まるで仔犬。
でも、今日は・・・
ソファに座ったままで、上の空。
気になる・・・。
手早く片付けて、コーヒーを淹れた。
「どうしたの?テヨンさん。」
ありがとう、とカップを受け取りながら、彼は顔を上げる。
「どうも、しないよ。」
どうもしない、なんてこと、あるはずがないでしょう?
微笑んではいるけれど、その目に、私のことは映っていないもの。
ふう。
今は何を訊いても、答えてはくれなさそうね。
それなら・・・
彼の目の前に廻り込んで、更に一歩前進。
ぐっと距離が縮まった。
「抱っこしてあげる。」
私は、にっと笑って両手を大きく拡げてみせる。
「どうしたんだよ?・・・急に。」
彼は眉を潜める。
「どうも、しないわよ。」
拡げた両手を、強調するように揺すってみせた。
「そうしたい気分なの。」
テヨンさんは一瞬、考えるような素振りを見せたけれど
「じゃあ、お言葉に甘えまして・・・」
ソファに座ったまま、少し身体を前に寄せて来た。
更に距離は縮まる。
「よろしくお願いします。」
ぺこりと頭を下げておどけてみせるのは、きっと、照れ隠し。
立っている私の胸に、そっとその頬を寄せ、頭をあずけてきた。
彼の背中に私もそっと、腕を廻す。
いつもとは高さが逆で・・・
不思議な感じ。
彼の頭に手を置いて、柔らかな髪を撫でてみる。
しばらくされるがままだった彼が、ぼそりとつぶやいた。
「なんだか情けないね。」
「そう?・・・私のタイプだけど?」
「こういうのが、いいの?」
「多分、どんな姿も私のタイプよ。」
「どんな姿も?」
「うん。どんな姿も。」
可愛いのも
小憎らしいのも
おどけてるのも
真面目なのも
笑ってても
むっとしてても
情けなくても
頼りなくても
「どんな、テヨンさんでも。」
下げられていた長い腕が持ち上がり、私の背中に廻ってくる。
私は彼に抱きしめられていた。
「パッカ。
もう少しだけ・・・」
彼の頭に手を置いて、柔らかな髪を撫でてみる。
「甘えさせて・・・」
小さなつぶやきが聞こえた。
もちろん。
いくらでも・・・あなたの気の済むまで。
そう答える代わりに、私も彼を抱きしめた。
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今日から、6月の半ばまで、毎週、眼科通いをすることになりました。
眼の集中治療の為です。
深刻な状態と言うわけではないのでご心配には及びませんが、今後の予防的措置でもあります。
既に更新も滞りがちになっておりまして
申し訳ありませんが、またしばらく更新ペースが落ちます。
キリンになりながらも、お付き合いいただいている読者様には、心から感謝しています。
帰って来てから、ずっと、元気がない。
いつもだったら・・・食器を洗ってる今みたいなときでも、構わずにまとわりついてくるのに。
「もう!片付けしてるんだから、邪魔しないで!」
「そんな冷たいこと、言うなよ~。」
鬱陶しがられるのも意に介さない。
大きな体躯のくせに、まるで仔犬。
でも、今日は・・・
ソファに座ったままで、上の空。
気になる・・・。
手早く片付けて、コーヒーを淹れた。
「どうしたの?テヨンさん。」
ありがとう、とカップを受け取りながら、彼は顔を上げる。
「どうも、しないよ。」
どうもしない、なんてこと、あるはずがないでしょう?
微笑んではいるけれど、その目に、私のことは映っていないもの。
ふう。
今は何を訊いても、答えてはくれなさそうね。
それなら・・・
彼の目の前に廻り込んで、更に一歩前進。
ぐっと距離が縮まった。
「抱っこしてあげる。」
私は、にっと笑って両手を大きく拡げてみせる。
「どうしたんだよ?・・・急に。」
彼は眉を潜める。
「どうも、しないわよ。」
拡げた両手を、強調するように揺すってみせた。
「そうしたい気分なの。」
テヨンさんは一瞬、考えるような素振りを見せたけれど
「じゃあ、お言葉に甘えまして・・・」
ソファに座ったまま、少し身体を前に寄せて来た。
更に距離は縮まる。
「よろしくお願いします。」
ぺこりと頭を下げておどけてみせるのは、きっと、照れ隠し。
立っている私の胸に、そっとその頬を寄せ、頭をあずけてきた。
彼の背中に私もそっと、腕を廻す。
いつもとは高さが逆で・・・
不思議な感じ。
彼の頭に手を置いて、柔らかな髪を撫でてみる。
しばらくされるがままだった彼が、ぼそりとつぶやいた。
「なんだか情けないね。」
「そう?・・・私のタイプだけど?」
「こういうのが、いいの?」
「多分、どんな姿も私のタイプよ。」
「どんな姿も?」
「うん。どんな姿も。」
可愛いのも
小憎らしいのも
おどけてるのも
真面目なのも
笑ってても
むっとしてても
情けなくても
頼りなくても
「どんな、テヨンさんでも。」
下げられていた長い腕が持ち上がり、私の背中に廻ってくる。
私は彼に抱きしめられていた。
「パッカ。
もう少しだけ・・・」
彼の頭に手を置いて、柔らかな髪を撫でてみる。
「甘えさせて・・・」
小さなつぶやきが聞こえた。
もちろん。
いくらでも・・・あなたの気の済むまで。
そう答える代わりに、私も彼を抱きしめた。
甘ちゃんテヨンにきゅん♡とした!な方はクリックして応援お願いします。o(≧ω≦)o
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今日から、6月の半ばまで、毎週、眼科通いをすることになりました。
眼の集中治療の為です。
深刻な状態と言うわけではないのでご心配には及びませんが、今後の予防的措置でもあります。
既に更新も滞りがちになっておりまして

キリンになりながらも、お付き合いいただいている読者様には、心から感謝しています。

~ Comment ~
Re: t*******様へ (5/19分)
t*******さま
お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。(>_<)
そうなんですよ!視力は落ちて来たなぁとは思ってたんですけど・・・
でも、予防の措置は確立されてるので、ま、なんとか。
眼だけは、失うとブログ続けられませんから!
実際、眼にも来る、と聞かされた時、
そんなぁ、ブログが続けれない!と一番にそこを心配したほどです。(苦笑)
普通はもっと違うこと心配しますよね。そのぐらい、思入れがあるってことで。
ヨロシクお願いします。(^^ゞ
お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。(>_<)
そうなんですよ!視力は落ちて来たなぁとは思ってたんですけど・・・
でも、予防の措置は確立されてるので、ま、なんとか。
眼だけは、失うとブログ続けられませんから!
実際、眼にも来る、と聞かされた時、
そんなぁ、ブログが続けれない!と一番にそこを心配したほどです。(苦笑)
普通はもっと違うこと心配しますよね。そのぐらい、思入れがあるってことで。
ヨロシクお願いします。(^^ゞ
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