「短編集」
読みきり
責任
私のお腹の辺りで、彼の手が組まれている。
後ろから抱きすくめられるような格好で、二人、ベッドに横たわっていた。
テヨンさんは風邪をひいてしまっていたのだけど、どうにか咳も治まり、息苦しさもなくなってきたらしい。
最初は、手を握ることも遠慮していたようだけど・・・
結局、体調の悪さを訴えたその日の夜以外は、同じベッドで休んだ。
眠るまで手を握っていてほしい、と言う彼が可愛くて、抱きしめてしまいたい衝動にも駆られた。
でも、それはどうにか堪えたの。
その先、どうなってしまうかが、容易に想像できたから・・・。
だけど、同じベッドに入った翌日も、抱き枕にそうするように私に抱き付いた彼は、安心したように眠ってた。
実は、拍子抜けしてしまったことは、彼には内緒。
どうしても仕事を休めずにいたから、ただでさえ身体が辛いのに、疲れていたんだと思う。
テヨンさんは組んでいた手を解いた。
片方の手が、私のパジャマの裾を捲りあげ、直接、おへその窪み辺りに這わされてきた。
「もう!・・・ダメ!}
「その『ダメ』は・・・やめちゃダメ、の『ダメ』?」
耳のすぐ後ろで、悪戯っ子のような含み笑いが聞こえた。
私が答えに詰まっていると、その手は更に上に昇って来る。
確かめるようにそうっと這い上って来る。
そう。
本当は・・・止めてほしくなんか、ない。
自分の理性が保てなくて、
このまま、その快楽に溺れてしまうだろう自分に・・・
『ダメ』と言っている。
テヨンさんは、病み上がりだから・・・。
「ホントに『ダメ』?」
私が抵抗をしないことをどう思っているのか、悪戯っ子は耳元で甘くささやき、熱情のこもった指で触れてくる。
その触れ方があまりにも優しくて、それだけで私の理性を奪っていく。
こうなってしまったら、もう逆らえるはずもない。
だって、私も望んでいるのだから。
あなたに求められることが嬉しくてたまらないのだから。
「・・・病み上がりでしょう?」
それでも、口先だけ抵抗を試みた。
「君のお蔭で、もう治ったよ。
・・・でも、おとなしくしてた方がいいと思う?・・・念のために?」
「意地悪なんだから・・・」
テヨンさんは、がばりとその身を起こし、私の肩に手を掛けた。
「パッカ。こっち向いて。」
私が身体を反転させると、顔を覗き込んでくる。
「そうだね、僕は意地悪だ。
・・・ごめん。」
そう言って、彼は口づけをくれた。
「パッカを抱きたい。
・・・これでいい?」
体温を上げられた私は、頷くことしかできなかった。
「僕をこんな意地悪にしたのは、君だからね。
パッカが、責任をとって。」
彼は私をじっと見る。
「パッカが欲しいんだ。
パッカだけが欲しくて、たまらないんだよ。
・・・病気かと思うほど。」
そんな言葉をささやかれたら、体だけでなく、心まで蕩かされてしまう。
「・・・私の責任だと言うのなら・・・責任をとるわよ。
テヨンさんも、責任をとってね?」
返事のかわりに微笑んで、わざとらしく尖らせた私の唇に、彼の唇が重なって来る。
そうして、私達は、互いの責任を果たしたのだった。
我々に対しても、責任を果たして頂きたいことがある!
ご賛同いただける方は、是非、愛のポチっをヨロシク!
↓↓↓

にほんブログ村
後ろから抱きすくめられるような格好で、二人、ベッドに横たわっていた。
テヨンさんは風邪をひいてしまっていたのだけど、どうにか咳も治まり、息苦しさもなくなってきたらしい。
最初は、手を握ることも遠慮していたようだけど・・・
結局、体調の悪さを訴えたその日の夜以外は、同じベッドで休んだ。
眠るまで手を握っていてほしい、と言う彼が可愛くて、抱きしめてしまいたい衝動にも駆られた。
でも、それはどうにか堪えたの。
その先、どうなってしまうかが、容易に想像できたから・・・。
だけど、同じベッドに入った翌日も、抱き枕にそうするように私に抱き付いた彼は、安心したように眠ってた。
実は、拍子抜けしてしまったことは、彼には内緒。
どうしても仕事を休めずにいたから、ただでさえ身体が辛いのに、疲れていたんだと思う。
テヨンさんは組んでいた手を解いた。
片方の手が、私のパジャマの裾を捲りあげ、直接、おへその窪み辺りに這わされてきた。
「もう!・・・ダメ!}
「その『ダメ』は・・・やめちゃダメ、の『ダメ』?」
耳のすぐ後ろで、悪戯っ子のような含み笑いが聞こえた。
私が答えに詰まっていると、その手は更に上に昇って来る。
確かめるようにそうっと這い上って来る。
そう。
本当は・・・止めてほしくなんか、ない。
自分の理性が保てなくて、
このまま、その快楽に溺れてしまうだろう自分に・・・
『ダメ』と言っている。
テヨンさんは、病み上がりだから・・・。
「ホントに『ダメ』?」
私が抵抗をしないことをどう思っているのか、悪戯っ子は耳元で甘くささやき、熱情のこもった指で触れてくる。
その触れ方があまりにも優しくて、それだけで私の理性を奪っていく。
こうなってしまったら、もう逆らえるはずもない。
だって、私も望んでいるのだから。
あなたに求められることが嬉しくてたまらないのだから。
「・・・病み上がりでしょう?」
それでも、口先だけ抵抗を試みた。
「君のお蔭で、もう治ったよ。
・・・でも、おとなしくしてた方がいいと思う?・・・念のために?」
「意地悪なんだから・・・」
テヨンさんは、がばりとその身を起こし、私の肩に手を掛けた。
「パッカ。こっち向いて。」
私が身体を反転させると、顔を覗き込んでくる。
「そうだね、僕は意地悪だ。
・・・ごめん。」
そう言って、彼は口づけをくれた。
「パッカを抱きたい。
・・・これでいい?」
体温を上げられた私は、頷くことしかできなかった。
「僕をこんな意地悪にしたのは、君だからね。
パッカが、責任をとって。」
彼は私をじっと見る。
「パッカが欲しいんだ。
パッカだけが欲しくて、たまらないんだよ。
・・・病気かと思うほど。」
そんな言葉をささやかれたら、体だけでなく、心まで蕩かされてしまう。
「・・・私の責任だと言うのなら・・・責任をとるわよ。
テヨンさんも、責任をとってね?」
返事のかわりに微笑んで、わざとらしく尖らせた私の唇に、彼の唇が重なって来る。
そうして、私達は、互いの責任を果たしたのだった。
我々に対しても、責任を果たして頂きたいことがある!
ご賛同いただける方は、是非、愛のポチっをヨロシク!
↓↓↓

にほんブログ村
管理人のみ閲覧できます