「短話シリーズ」
七夕
涙雨
お久しぶりです。
「七夕」の続編と言うか・・・
今年の陰暦の七夕は、8/28です。
ですが、敢えて本日UPしたいと思います。
楽しんでくださると嬉しいです。
↓ ↓ ↓
暑い。
8月も半ばを迎え、暑さも少しは和らいだけれど・・・
それでも残暑は厳しい。
『クァイルファチェ(フルーツポンチ)あります。』
パク・ハのジュースショップに掲げられたポップ。
もうすぐ七夕 。
今年もそんな季節だ。
七夕と言えば、やはりテヨンと過ごしたい。
年がら年中会ってはいるけれど・・・だからこそ、そのことに感謝もするし、幸せを実感しもする。
今年も雨が降るといいな。
牽牛 と織女 の、一年にたった一度の逢瀬の夜。
二人が流す喜びのその涙。
そんなことを思いながら、パク・ハは仕事に戻った。
◇◇◇
こつん。
え?
頭に何かが当たる。
その日の営業を終え、掃除の為にカウンターを出たところだった。
こん。
また・・・。
足許に、種と思しき小さな粒が落ちている。
よく見れば、床にパラパラと散らばっていた。
思わず天井を見上げて首を傾げる。
頭に当たったと言うことは、上から降って来たと言うことだ。
建物の中なのに?
いや、青空から降って来たとしても、それは不思議だろう。
パク・ハはしゃがみ込み、その種を拾い上げた。
銀杏?
なぜ、銀杏が?
キョロキョロとその辺を見廻しながら、床に散らばるそれを拾い集めた。
総て集めてみれば、片手にこんもりと小さな山を作るほどだった。
一体、どこから来たの?
パク・ハは微笑んだ。
不思議ではあったが、嫌な気はしない。
ハッと思い立って戸棚をごそごそと探る。
あった!
取り出したのはイチョウの葉の形をした小皿。
それに、拾い集めた銀杏を移し入れた。
どこに置こうかしら?と考えて、店中を見渡す。
小さな蓮の鉢植え。
イ・ガクの置いて行った鉢植え。
今年も見事な蕾を付けて、美しく花開いた。
七夕の夜。
蓮の花は閉じている。
明日にはまた開くだろう。
夜になれば、吹く風に涼しさを感じるようになっていた。
七夕が過ぎれば、蓮の花も終わるだろう。
蓮の鉢植えのとなりにイチョウの葉の小皿を置いた。
カラン。
カウベルの音に顔を上げれば、テヨンの姿。
「パッカ、今夜は雨になりそうだよ。」
牽牛 と織女 の、一年にたった一度の逢瀬の夜。
二人が流す喜びのその涙。
パク・ハは嬉しそうに微笑んだ。
◇◇◇
しとしとと雨が降る。
一旦止んでいた雨が、夜明け前にまた降り出した。
テヨンはパク・ハに口づけた。
「牽牛 と織女 が、別れを惜しんでる。」
パク・ハが微笑む。
「・・・僕も名残惜しい。」
彼女の肩口に顔を埋めてテヨンが言った。
「あんぽんたん!」
年柄年中会ってても、逢瀬は楽しみたい!
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今年の陰暦の七夕は、8/28です。
ですが、敢えて本日UPしたいと思います。
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暑い。
8月も半ばを迎え、暑さも少しは和らいだけれど・・・
それでも残暑は厳しい。
『クァイルファチェ(フルーツポンチ)あります。』
パク・ハのジュースショップに掲げられたポップ。
もうすぐ
今年もそんな季節だ。
七夕と言えば、やはりテヨンと過ごしたい。
年がら年中会ってはいるけれど・・・だからこそ、そのことに感謝もするし、幸せを実感しもする。
今年も雨が降るといいな。
二人が流す喜びのその涙。
そんなことを思いながら、パク・ハは仕事に戻った。
◇◇◇
こつん。
え?
頭に何かが当たる。
その日の営業を終え、掃除の為にカウンターを出たところだった。
こん。
また・・・。
足許に、種と思しき小さな粒が落ちている。
よく見れば、床にパラパラと散らばっていた。
思わず天井を見上げて首を傾げる。
頭に当たったと言うことは、上から降って来たと言うことだ。
建物の中なのに?
いや、青空から降って来たとしても、それは不思議だろう。
パク・ハはしゃがみ込み、その種を拾い上げた。
銀杏?
なぜ、銀杏が?
キョロキョロとその辺を見廻しながら、床に散らばるそれを拾い集めた。
総て集めてみれば、片手にこんもりと小さな山を作るほどだった。
一体、どこから来たの?
パク・ハは微笑んだ。
不思議ではあったが、嫌な気はしない。
ハッと思い立って戸棚をごそごそと探る。
あった!
取り出したのはイチョウの葉の形をした小皿。
それに、拾い集めた銀杏を移し入れた。
どこに置こうかしら?と考えて、店中を見渡す。
小さな蓮の鉢植え。
イ・ガクの置いて行った鉢植え。
今年も見事な蕾を付けて、美しく花開いた。
七夕の夜。
蓮の花は閉じている。
明日にはまた開くだろう。
夜になれば、吹く風に涼しさを感じるようになっていた。
七夕が過ぎれば、蓮の花も終わるだろう。
蓮の鉢植えのとなりにイチョウの葉の小皿を置いた。
カラン。
カウベルの音に顔を上げれば、テヨンの姿。
「パッカ、今夜は雨になりそうだよ。」
二人が流す喜びのその涙。
パク・ハは嬉しそうに微笑んだ。
◇◇◇
しとしとと雨が降る。
一旦止んでいた雨が、夜明け前にまた降り出した。
テヨンはパク・ハに口づけた。
「
パク・ハが微笑む。
「・・・僕も名残惜しい。」
彼女の肩口に顔を埋めてテヨンが言った。
「あんぽんたん!」
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