「長編(完結)」
難攻不落の城
難攻不落の城 2
「と言う訳で・・・パッカ、お願い!」
拝むように、両手を合わせて頼んでみる。
うーっと唸るような声を聞いたきり、彼女からの返事はない。
「頼むよ、君しかいないんだ。」
もう一度、両手を擦り合わせて頼み込む。
ふーっなんて大きな溜息が聞こえる。
僕はそうっと顔を上げて彼女の様子を窺った。
パッカは困ったような
「私、パーティーなんて・・・
そんな華やかな場所に参加したことないし・・・
得意じゃないの。」
彼女はそう言って難色を示した。
「僕も得意じゃないよ。」
「衣装も持ってないし・・・」
「僕がちゃんと用意する。」
「マナーもよく分からないし・・・」
「大丈夫。エスコートするよ。」
彼女に拒否権を認めていないのは、僕も社長と同じだ。
必死の説得を試みる。
パッカは、また大きな溜息を吐いた。
「本当に、私でいいの?」
「パートナー同伴が絶対なんだよ。
僕にはパッカしかいない。パッカしかパートナーとして認めない!」
ズルい、と自覚しながらの僕の発言に、パッカは一瞬目を見開き、そして優しく笑った。
「分かったわよ。そこまで言われちゃ断れないじゃない。」
彼女がいつものように可愛く唇を尖らせるから、その腕を引き寄せ抱きしめる。
ありがとうと言う代わりに、啄むようなキスをした。
***
パッカが夕食の支度をすると言ったので、僕は二階の自室に行くことにした。
難航している取引の件を彼女に伝えることはしなかった。
心配をかけたくなかったから。
たくさんの出席者がいるパーティーで、契約の話が出るわけではないだろうし・・・
まずは偵察。
難攻不落の城攻めは、近いうちに僕の仕事にはなるだろう。
だけどはっきりとした仕事でないうちは、パッカ同伴のパーティーを楽しみたいと、僕はそう思った。
そうと決まれば・・・
何を着て行こうか?
パッカのドレスに合わせる必要があるけれど・・・
まあ、男はスーツでいいし・・・
彼女が褒めてくれれば、それでいい。
愛する
僕は鼻歌を歌いながら、クローゼットの中を探索したのだった。
すっかりデート気分で浮かれてるテヨン。
難攻不落の城に向かうにしては、余裕綽々のようです。
どんな服装でパッカをエスコートするんでしょうね?
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